10進法をわかりやすく基礎から解説|数字の仕組みが一気にわかる
「10進法って、なんとなく使っているけど、ちゃんと説明できるかと言われると自信がない…」
そんな不安を感じたことはありませんか?
学校で習ったはずなのに、2進法が出てきた途端に頭が真っ白になったり、
「10進数と10進法の違いって何?」とモヤっとしたり。
実はそのつまずき、あなたの理解力が足りないわけではありません。
私たちは普段、深く考えずに10進法を使っているからこそ、仕組みを聞かれると混乱しやすいのです。
この記事では、10進法をわかりやすくゼロから整理し、2進法との違いも自然に理解できるように解説します。
数字が苦手でも大丈夫。読み終わる頃には「なるほど、そういうことか」とスッと腑に落ちるはずです。
- 10進法の仕組みをやさしく整理
- 位の考え方がスッと理解できる
- 2進法との違いを比較で把握
- 変換手順を例題で練習できる
- Excelの数字の注意点も解説
10進法をわかりやすく理解するための基本と考え方

私たちが毎日使っている「1・2・3…」という数字の考え方は、10進法と呼ばれています。
しかし、「なぜ10進法なのか」「10進数と何が違うのか」をきちんと説明できる人は意外と多くありません。
この章では、10進法をわかりやすく、身近な例を使いながら基本から丁寧に整理していきます。
10進法とは何かをわかりやすく説明
「0〜9の10種類の数字を使って数を表すルール」のことです。
そして、桁(けた)が1つ増えるたびに10倍ずつ大きくなります。
あめが10個たまったら、輪ゴムで1束にする…みたいな感じ。
「10こでくり上がる」ルールがあるのが10進法です。
- 使う数字は0〜9(10種類)
- 9の次はくり上がって10(桁が増える)
| 数 | どう見ればいい?(やさしい説明) | ポイント |
|---|---|---|
| 9 | 1桁で表せる最大(0〜9の範囲のいちばん右) | まだ「くり上がり」なし |
| 10 | 「10個たまった」→ 1束(10の位)が1つできる | 桁が増える |
| 11 | 10の位が1、1の位が1(1束+あまり1) | 「束+あまり」で考える |
つまり10進法は、「10個たまったら次の位に送る」っていう、超シンプルなルールなんです。
10進法の読み方と意味をかみ砕いて理解しよう
「10進法」はじっしんほうと読みます。
「10(じゅう)」のルールで「進む(進法)」というイメージです。
「0〜9までで数を作って、10でくり上がる」方式。
だから「10」は1つ上の位に上がったサインなんです。
「10進法」はルール(考え方)の名前です。
いっぽう「10進数」はそのルールで書いた数のこと。
※この違いは次の見出し(10進数と10進法の違い)で、もっとスッキリ整理します。
- 10進法(じっしんほう)= 0〜9を使う数のルール
- ポイントは「10でくり上がる」ただそれだけ
- 「10」は「次の位へ進んだよ」の合図
なぜ私たちは10進法を使っているのか
「どうして数え方は10進法なの?」と聞かれると、
「なんとなく昔からそうだから」と答えてしまいがちですよね。
でも実は、10進法にはとても人間らしい理由があります。
- 人間は指が10本ある
- 毎日の生活で10進法を自然に使っている
- だから「わかりやすく・覚えやすい」
指の数と10進法の深い関係
10進法が生まれた最大の理由は、人間の指が10本あることだと考えられています。 数字や計算がなかった時代、人はまず指を使って数を数えたからです。
- 1本ずつ折っていく
- 10本すべて使い切る
- また最初に戻る
「10まで行ったらリセットして、次の段へ」
→ これがくり上がりの考え方です。
※ 指と10進法の関係は、歴史学・人類学で広く語られている説ですが、 「この年に10進法が決まった」という一次資料は存在せず、 人間の身体的特徴から自然に広まったと考えられています。
日常生活にあふれる10進法の具体例
実は私たちは、意識しなくても毎日10進法の中で生活しています。 次の例を見ると、「あ、たしかに!」となるはずです。
| 場面 | 10進法が使われているポイント | 理由 |
|---|---|---|
| お金 | 10円・100円・1000円 | 10倍ずつ増える |
| 買い物 | 数量・合計金額 | 足し算が簡単 |
| 年齢 | 10歳・20歳・30歳 | 区切りが分かりやすい |
| 点数 | 100点満点 | 評価しやすい |
ちなみに時間(60分・60秒)は10進法ではありません。 これは昔の天文学や歴史の影響によるもので、 10進法が「万能」というわけではない点も覚えておきましょう。
- 10進法は人間の指の数から生まれた考え方
- 毎日の生活は10進法だらけ
- だから私たちにとっていちばん自然でわかりやすい
10進数と10進法は何が違うのか
ここ、めちゃくちゃ混ざりやすいポイントです。
「10進数」と「10進法」って似てる言葉だけど、じつは役割がまったく違うんです。
ざっくり言うと、10進法=ルール、10進数=そのルールで書いた数字です。
- 10進法:数の表し方のルール(考え方)
- 10進数:10進法のルールで書かれた数(結果)
「10進数って、10進法のことですよね?」
→ 近いけど同じではありません。
たとえるなら、10進法=ゲームのルール、10進数=ルールに沿って出た点数みたいな関係です。
数そのものと考え方の違いを整理
ここは「名前が似てるだけで中身が違う」と割り切ると楽です。
次の表を見れば、いっきにスッキリします。
| 項目 | 10進法(じっしんほう) | 10進数(じっしんすう) |
|---|---|---|
| 正体 | 数を表すためのルール | ルールで書かれた具体的な数 |
| イメージ | 「0〜9を使って、10でくり上がる」 | たとえば「7」「10」「325」みたいな数字 |
| 言いかえ | 考え方/方式/しくみ | 書かれた数/表された数字 |
| 例 | 「十進法で表す」「十進法を使う」 | 「十進数で表す」「十進数に変換する」 |
- 「10進法で考える」
- 「10進法のルール」
- 「10進法は0〜9を使う」
- 「2進数を10進数に直す」
- 「10進数に変換する」
- 「答えは10進数で書く」
10進法=レシピ(作り方)
10進数=できあがった料理(結果)
レシピは「こう作るよ」というルールで、料理は「できたもの」ですよね。
これと同じで、10進法はルール、10進数はそのルールで書いた数です。
- 「〜法」=ルール(考え方)
- 「〜数」=書かれた数(答え)
- だから「2進数を10進数に直す」は自然な言い方
10進法の「位」の考え方をやさしく理解
10進法がむずかしく感じる一番の原因は、実は「位(くらい)」です。
でも安心してください。「位」はルールがとてもシンプルで、
箱に分けて考えるだけで一気にわかりやすくなります。
- 「位」は数の場所を表す名前
- 左に行くほど10倍ずつ大きくなる
- 10進法は位のルールでできている
1の位・10の位・100の位のイメージ
「位」は、数をしまっておく箱だと思ってください。
箱の種類が違うだけで、同じ「1」でも価値が変わるのがポイントです。
バラバラの数を入れる箱。
1・2・3…そのままの数を入れます。
「10こまとめた束」を入れる箱。
1入ると10を意味します。
「100こまとめた束」を入れる箱。
1入ると100になります。
| 位 | 数字 | 意味 |
|---|---|---|
| 100の位 | 3 | 100が3つ → 300 |
| 10の位 | 4 | 10が4つ → 40 |
| 1の位 | 5 | そのまま5 |
つまり 345 = 300 + 40 + 5。
これが10進法の位の正体です。
1の位に10が入ると、箱がいっぱいになります。
だから10の位に1つ送る。これが「くり上がり」です。
10進法では、このルールがずっと続きます。
- 数字が大きくなると「ただの記号」に見える
- 位を意識せずに読むと意味がわからなくなる
- 暗記しようとすると混乱する
👉 そんなときは必ず位に分けて考えるのがコツです。
- 「位」は数の場所と価値を決める
- 左に行くほど10倍ずつ大きくなる
- 10進法は位の積み重ねでできている
10進法に直すとはどういうことか
「10進法に直しなさい」と言われると、
急にむずかしい計算をしなきゃいけない気がしますよね。
でも実は、10進法に直すというのはとてもシンプルな作業です。
- 10進法に直す=人がふだん使う数に戻す
- 「位の意味」を10のかたまりで考える
- やっていることは足し算だけ
コンピューターや計算の世界では、2進法・5進法など、
いろいろな進法が使われます。
でも人が直感的に理解できるのは10進法です。
だから「10進法に直す」という作業が必要になります。
他の進法から10進法へ変換する考え方
どんな進法でも、10進法に直すときの考え方はほぼ同じです。
ポイントは「位ごとの価値を足し算する」こと。
- 右から「1の位」と考える
- 左に行くごとにその進法の数だけ倍する
- それぞれを足し算する
それぞれの位は「箱」。
箱の大きさは進法ごとに違うけど、
最後は全部足すだけです。
むずかしそうに見えても、
中身はかけ算+足し算だけ。
- 2進法:位が「1・2・4・8・16…」
- 5進法:位が「1・5・25・125…」
- 10進法:位が「1・10・100・1000…」
→ どれも「位 × 数字」を足し算しているだけです。
- 進法ごとの「位の大きさ」を忘れる
- いきなり暗算しようとする
- 足し算の途中で混乱する
👉 そんなときは必ず位ごとに分けて書くのがコツです。
- 10進法に直す=人がわかる形に戻す
- やることは位の意味を足すだけ
- 進法が変わっても考え方は同じ
10進法の早見表は何のために使うのか
「10進法の早見表」って聞くと、
「暗記用?」「計算ができない人向け?」と思うかもしれません。
でも実は、早見表は考え方をサボる道具ではなく、考え方を助ける道具なんです。
- 早見表は確認・チェック用の道具
- 計算のミス防止に役立つ
- 仕組みを理解したあとに使うと最強
早見表は、すでに計算された結果を一覧でまとめたものです。
自分で考えた答えが合っているかを一瞬で確認できます。
早見表を見るポイントと注意点
早見表はとても便利ですが、使い方を間違えると逆効果になります。
次のポイントを押さえて使いましょう。
- どの進法 → 10進法なのか
- 右端が1の位になっているか
- 位の増え方が10倍になっているか
「この数字は、
どの位がいくつあるのか」
を頭の中で言葉にすると、理解が深まります。
- 丸暗記しない
- いきなり早見表に頼らない
- 「なぜそうなるか」を考えずに終わらせない
👉 早見表は答え合わせ用と割り切るのがベストです。
- テスト前の最終チェック
- 計算が合っているかの確認
- 進法変換に慣れるまでの補助
- 早見表は考え方を助ける道具
- 理解したあとに使うと効果アップ
- 丸暗記ではなく確認用が正解
時間は10進法ではない?知っておきたい例外
10進法はふだんの数え方の基本なのに、
時間だけは「60分」「60秒」って、なんだか別ルールですよね。
ここは「時間はちょっと特別」と知っておくと、モヤモヤがスッと消えます。
- 時間は10進法じゃなくて「60進法っぽい仕組み」が混ざっている
- 理由はざっくり言うと、昔からのルールが今も残っているから
- 60は割り切れる数が多いので、生活で便利だった
よく「時間は60進法」と言われますが、正確には
秒と分が60で進む(60秒=1分、60分=1時間)という意味です。
でも「1日=24時間」みたいに、全部が60で統一されているわけではありません。
時間が60進法になっている理由を簡単に解説
ここは難しい歴史の話をぜんぶ覚えなくてOKです。
大事なのは「60って都合がいい数だった」ということです。
60は、2・3・4・5・6・10・12・15・20・30など、
いろんな数できれいに割れます。
だから「半分」「3等分」「4等分」がやりやすいんです。
昔の人たち(特に古代の天文学・暦づくりなど)で
60を使う考え方が広まり、それが時計の仕組みに残った、
という説明がよくされます。
| やりたいこと | 60分だと | 結果 |
|---|---|---|
| 半分にする | 60 ÷ 2 | 30分 |
| 3等分にする | 60 ÷ 3 | 20分 |
| 4等分にする | 60 ÷ 4 | 15分 |
| 5等分にする | 60 ÷ 5 | 12分 |
こういう「割り切れやすさ」が、時間に60が残った理由の大きな部分です。
ふだんの数は10進法、時間は「60のルールが混ざる」だけ。
だから混乱したら、「時間だけ別の箱」として扱えばOKです。
ここを押さえると、進数の話(2進法など)もスッと入りやすくなります。
- 時間は「60秒・60分」など60の仕組みが残っている
- 60は割り算しやすいから便利だった
- 昔のルールが今も続いている、という理解でOK
10進法をわかりやすく2進法と比べて理解しよう

パソコンやスマホの世界では、「2進法」という別の数の考え方が使われています。
10進法と2進法を並べて比べてみると、10進法の仕組みがよりわかりやすく見えてきます。
この章では、計算が苦手な人でも迷わないように、10進法と2進法の違いをやさしく解説します。
2進法とは何かをわかりやすく整理
2進法(にしんほう)は、コンピューターの世界で使われている数の考え方です。
名前のとおり、「2」を基本にして数が進んでいくのが特徴です。
- 2進法は0と1だけで数を表す
- 「2になったら次の位へ」進む
- 人よりも機械向きの数え方
0と1だけで数を表す考え方
2進法の最大の特徴は、使う数字が「0」と「1」だけという点です。
10進法の「0〜9」よりずっと少ないですよね。
2進法は、
電気がON(1)かOFF(0)か
だけで考える世界です。
機械は「ある/ない」「流れる/止まる」
みたいな2つの状態が得意。
だから0と1だけの2進法が合っています。
2進法では、1の次は2ではなく、次の位へ進みます。
これは10進法で「9の次に10になる」のと同じ発想です。
ただし、くり上がりがもっと早く来るのが特徴です。
| 項目 | 10進法 | 2進法 |
|---|---|---|
| 使う数字 | 0〜9 | 0と1だけ |
| くり上がり | 9の次 | 1の次 |
| 向いている相手 | 人 | 機械 |
- 2進法は0と1だけで数を表す
- くり上がりがとても早い
- だから機械に向いた数え方
10進法と2進法の違いはどこにあるのか
10進法と2進法は、どちらも「数の表し方」ですが、実は考え方の土台そのものがかなり違います。ここでは、混乱しやすいポイントを2つだけに絞って整理します。
- 違い①:使う数字の数
- 違い②:位が増えるスピード
- この2点を押さえれば、ほぼ迷わない
使う数字の数の違い
まず一番わかりやすい違いが、使える数字の種類です。
使える数字は
0〜9の10種類。
私たちが普段使っている数え方です。
使える数字は
0と1の2種類だけ。
機械にとって扱いやすい形です。
10進法は「ダイヤルが0〜9まで回る」感じ。
2進法は「スイッチがONかOFFか」だけ、
そんなイメージを持つと理解しやすいです。
位の増え方の違い
次に大事なのが、位がどんなペースで増えるかです。
ここが「2進法は桁が多く見える」理由でもあります。
| 進法 | 位の並び | 特徴 |
|---|---|---|
| 10進法 | 1 → 10 → 100 → 1000 | 10倍ずつ増える |
| 2進法 | 1 → 2 → 4 → 8 → 16 | 2倍ずつ増える |
2進法は位がすぐ増えるので、
同じ大きさの数でも桁が長くなりやすいです。
見た目がゴチャっとするのは、そのせいです。
- 10進法は数字が多く位はゆっくり増える
- 2進法は数字が少なく位がすぐ増える
- この違いが「人向き/機械向き」を分けている
2進数1101を10進法に直すとどうなるか
ここまでで、2進法の考え方はだいぶ見えてきましたね。
ではいよいよ、実際に手を動かして変換してみましょう。
今回はよく出てくる例、2進数「1101」を10進法に直します。
2進数 1101 を10進法に直すと、
13 になります。
一つずつ足して考える変換手順
ポイントはただ一つ。
「1が立っている位だけを足す」ことです。
むずかしい計算は一切ありません。
2進法では、右から順に位の値がこうなります。
(※前パートの「位の増え方を比べると」を参照)
| 2進数の位 | 位の値(10進) |
|---|---|
| 右端 | 1 |
| 右から2番目 | 2 |
| 右から3番目 | 4 |
| 右から4番目 | 8 |
2進数 1101 を、位とセットで見てみましょう。
| 位の値 | 数字 | 足す? |
|---|---|---|
| 8 | 1 | 足す |
| 4 | 1 | 足す |
| 2 | 0 | 足さない |
| 1 | 1 | 足す |
足すのは「1」がある位だけ。
8 + 4 + 1 = 13
これで変換完了です。
- 左から順に計算しようとする
- 0の位も足そうとする
- 暗算で一気にやろうとする
👉 必ず位を書き出して、一つずつ足すのが安全です。
- 1101(2進)= 13(10進)
- 「1の位」だけを足せばOK
- 変換は足し算だと考えると楽
2進数111111111を10進法に変換する考え方
「2進数111111111」みたいに桁が多い数を見ると、一気に難しそうに感じますよね。
でも安心してください。考え方は1101のときとまったく同じです。
2進数 111111111 を10進法に直すと、
511 になります。
大きな数でも迷わない考え方のコツ
桁が多い2進数でも、
やることは「位を並べて、1のところを足す」だけ。
ここでは迷わないためのコツを順番に整理します。
9桁あるので、右から順に位の値はこうなります。
| 2進数の位 | 位の値(10進) |
|---|---|
| 右端 | 1 |
| 右から2番目 | 2 |
| 右から3番目 | 4 |
| 右から4番目 | 8 |
| 右から5番目 | 16 |
| 右から6番目 | 32 |
| 右から7番目 | 64 |
| 右から8番目 | 128 |
| 右から9番目 | 256 |
今回の 111111111 は、
すべての位が「1」です。
つまり、全部足せばいいということ。
足すとこうなります。
256 + 128 + 64 + 32 + 16 + 8 + 4 + 2 + 1 = 511
2進法は位が2倍ずつ増えるので、
同じ大きさの数でも桁が長くなりがちです。
見た目にだまされず、位で分けるのがコツです。
- 111111111(2進)= 511(10進)
- 桁が多くても考え方は同じ
- 位を書き出して足すだけ
10進法から2進法に変換する基本ルール
「2進数→10進数」は“足し算で戻す”感じでしたが、逆の「10進数→2進数」は、ちょっとだけ雰囲気が変わります。でも大丈夫。コツは「2で割り続ける」だけです。
- 10進数を2で割り続ける
- 出てくる余り(0か1)をメモする
- 余りを下から上へ読むと2進数になる
「なんで余りを逆に読むの?」って思いますよね。
これは最後に出てくる余りが、一番左の位(大きい位)になるからです。
仕組みは後で自然に慣れます。まずは手順をそのまま真似してOKです。
割り算を使ったシンプルな方法
やり方は超シンプルです。
「2で割って、余りを書く」を繰り返すだけ。
余りは必ず0か1になるので、怖くありません。
- 10進数を2で割る
- 余りをメモ(0か1)
- 出た商をまた2で割る
- 商が0になるまで続ける
- 余りを下→上に読む
余りは「メモ」、
最後に逆から読む。
これだけ覚えれば迷いません。
さっき「1101(2進)=13(10進)」が出てきましたよね。
今度は逆に、13から1101を作ってみます。
| 割り算 | 商 | 余り |
|---|---|---|
| 13 ÷ 2 | 6 | 1 |
| 6 ÷ 2 | 3 | 0 |
| 3 ÷ 2 | 1 | 1 |
| 1 ÷ 2 | 0 | 1 |
余りは上から 1,0,1,1 と出ましたが、
読むのは下→上なので 1101。
つまり、13(10進)=1101(2進) です。
- 余りを上から読んでしまう(逆!)
- 割り算を1回で終わらせる(0になるまで)
- 余りと商をごっちゃにする
👉 迷ったら「余りはメモ」「読むのは逆」を思い出せばOKです。
- 10進→2進は2で割り続ける
- 余り(0/1)を下から上へ読む
- 例:13(10進)= 1101(2進)
10進法から5進法に変換する考え方
「2進法は分かったけど、5進法って何それ…?」ってなりますよね。
でも安心してください。進法が変わってもやることは同じです。
2進法でやった「割り算→余り→逆に読む」が、そのまま使えます。
- 5進法は0〜4の5種類で数を表す
- 10進→5進は5で割り続ける
- 余りを下から上に読む(ここが共通)
「5進法って、5が出てきたらどうするの?」と思いがちですが、5進法では“5”という数字は使いません。0〜4の中で表して、4の次でくり上がるイメージです。
進法が変わっても基本は同じ
進法変換の“基本型”はこれです。
(変換したい進法の数)で割り続ける → 余りをメモ → 逆から読む
2進なら2、5進なら5。やることは同じ!
- 10進数を5で割る
- 余り(0〜4)をメモ
- 出た商をまた5で割る
- 商が0になるまで続ける
- 余りを下→上に読む
- 余りがその進法の数字になる
- 最後に読むのは逆順
- 割る数が変わるだけで、型は一緒
2進法のときは「2で割る」でしたが、今回は5で割るだけ。
(計算は小さくて簡単です)
| 割り算 | 商 | 余り |
|---|---|---|
| 13 ÷ 5 | 2 | 3 |
| 2 ÷ 5 | 0 | 2 |
余りは上から 3 → 2 と出たので、
逆に読んで 23(5進)。
つまり、13(10進)= 23(5進) です。
- 使える数字は0,1,2,3,4だけ
- 余りが5になることはない(割り算の性質で必ず0〜4)
- もし「5」が出てきたら、どこかで計算ミスのサイン
- 10進→5進は5で割り続ける
- 余りを下から上に読む
- 進法が変わっても基本ルールは同じ型
エクセルで10進法を扱うときの考え方
エクセルを使っていると、
「計算は合ってるはずなのに、結果がおかしい…」
そんな経験、ありませんか?
その原因の多くは、10進法そのものではなく、「数字の見た目」と「中身」のズレにあります。
- エクセルの数字はすべて10進法で管理されている
- でも表示形式によって見え方が変わる
- 「見えている数字=本当の値」とは限らない
数字は見た目と中身が違うことがある
エクセル初心者が一番つまずきやすいのが、ここです。
エクセルでは、数字の「見た目」と「中身」は別ものとして扱われます。
画面に見えている数字。
小数点の桁数、丸め、%表示などで
自由に変えられる。
エクセルが内部で持っている数。
計算に使われるのはこちら。
- 表示:0.3 → 中身:0.30000000000000004
- 表示:1 → 中身:0.9999999999999999 のことも
これはエクセルが悪いというより、コンピューターが10進の小数を完全に表せないことが原因です。
エクセルの内部では、数字が2進法に変換されて保存されています。
そのため、一部の10進小数はピッタリ表せないのです。
- 比較は「=」よりROUND関数を使う
- 小数の計算結果は丸めてから使う
- 表示だけで判断しない
- エクセルの数字は中身と見た目が別
- 計算に使われるのは中身の10進値
- 違和感が出たら丸めを疑う
10進法をわかりやすく理解して進法の不安をなくそう【まとめ】
ここまで読んで、「進法って思ったより難しくないかも?」 そう感じていただけたなら、この記事の目的はほぼ達成です。
最後にもう一度、10進法をわかりやすく理解するための大事なポイントを、 ぎゅっと整理しておきましょう。
10進法とは、「10になったら位がひとつ上がる」という、 私たちの生活に一番なじんだ数え方です。
- 10進法は 0〜9の10個の数字を使う
- 位は 1の位 → 10の位 → 100の位 と10倍ずつ増える
- 10進数は「数」そのもの、10進法は「考え方」
- 進法が変わっても 位を意識するのが基本
2進法や5進法が難しく見えるのは、見慣れていないだけです。
実はどの進法も、 「決まった数で区切って、位を上げる」 という仕組みは同じ。 10進法をしっかり理解できていれば、他の進法も必ず理解できます。
- お金の計算
- 買い物の合計
- エクセルの数値処理
- スマホやパソコンの内部計算
これらすべての土台にあるのが、10進法です。
進法は、暗記するものではありません。 「位の考え方」を理解するものです。
10進法をわかりやすく理解できた今、 もう「進法が苦手…」と感じる必要はありません。


コメント