【初心者OK】5進法とは何かをわかりやすく基礎から解説
「5進法とは?」
と聞いて、正直ちょっと身構えていませんか。
学校ではあまり出てこないし、10進法や2進法と比べると、なんだか難しそうに感じますよね。
でも実は、
「5進法が分からない」
と感じる理由の多くは、考え方を整理できていないだけなんです。
数字が少なくて不安になったり、計算のイメージがわかなかったりすると、
「自分には無理かも」
と思ってしまうのも自然なこと。
この記事では、そんな不安を感じている人に向けて、5進法とは何かをわかりやすく、ゼロから順番に整理していきます。
数え方・位の考え方・計算のコツまで、つまずきやすいポイントをやさしく解説するので、
「なるほど、そういうことか」
とスッと理解できるはずです。
- 5進法は0〜4だけで表す
- 位は1・5・25…と増える
- 10進→5進は割って余り
- 足し算は5で繰り上がる
- 割り算は10進で考える
5進法をスッと理解する近道は、10進法の「位(くらい)」の感覚を先に固めることです▼▼▼
5進法とは、数字の数え方や並べ方のルールを表す考え方のひとつです。
私たちが普段使っている10進法とは少し違い、使う数字や「位」の考え方に特徴があります。
ここでは、計算の話に入る前に、5進法のしくみそのものをできるだけやさしく整理していきます。
5進法とはどんな数の数え方なのか
キーワードはたった2つ:「使える数字が少ない」+「5で位が上がる」。これだけ覚えたらOK!
5進法とは、「0・1・2・3・4」だけを使って数を表す数え方です。
そして、数が増えるときは「5になったら次の位へ」進みます。
つまり、10進法が「10で繰り上がり」なら、5進法は「5で繰り上がり」って感じです。
- 10進法:0,1,2,3,4,5,6,7,8,9,10…(10で位が上がる)
- 5進法:0,1,2,3,4,10,11,12,13,14,20…(5で位が上がる)
| 項目 | 10進法(いつもの) | 5進法 |
|---|---|---|
| 使う数字 | 0〜9 | 0〜4 |
| 繰り上がり | 10になったら次の位 | 5になったら次の位 |
| 「10」の意味 | 十(じゅう) | 五(ご)(=5の位が1、1の位が0) |
| 位の並び | 1, 10, 100, 1000… | 1, 5, 25, 125… |
5進法の「10」は、10進法の「10」と見た目は同じでも、意味が違います。
5進法の「10」は「5」を表します(5×1 + 0のイメージ)。
ここがいちばん混乱しやすいので、まずは「5進法では10=5」だけ覚えればOKです。
10進法は「10で束ねる」数え方。だから位は1→10→100と増えます。
5進法は「5で束ねる」数え方。だから位は1→5→25と増えます。
| 5進法の表し方 | 意味(イメージ) | 10進法だと |
|---|---|---|
| 10 | 1×5 + 0 | 5 |
| 14 | 1×5 + 4 | 9 |
| 20 | 2×5 + 0 | 10 |
こうやって見ると、5進法は「変な数字」じゃなくて、位のルールが違うだけって分かってきますよね。
5進法で使う数字は0から4までだけ
ここは5進法のルールのど真ん中です。
5進法は「0〜4だけ」を使う世界。だから5・6・7・8・9は登場しません。
5進法で使える数字は、0・1・2・3・4の5個だけです。
つまり、「次に5が来たら、数字として5を書くのではなく“位”を上げる」というルールになります。
「10」は“十”じゃなくて、「5が1つと、1が0こ」の意味(=5)です。
| 項目 | 10進法(ふつう) | 5進法 |
|---|---|---|
| 使える数字 | 0〜9(10個) | 0〜4(5個) |
| 「次の位」へ | 9の次 → 10 | 4の次 → 10 |
| 5は書ける? | 書ける(5) | 書けない(代わりに10になる) |
もし「5」を言いたいなら、5進法では「10」で表します。
たったこれだけで、だいぶ混乱が減ります。
青っぽい「10」「20」「30」…は、“位が上がった合図”だと思うと分かりやすいです。
- 5進法では「5〜9」を書かない(見つけたら、それは5進法じゃないかも)
- 4の次は10(ここがいちばん大事)
- 「10」は“十”ではない(5進法では「5」の意味)
- 数字の見た目より、「ルールの世界が違う」と考える
その国では「0〜4」しか許可されていないので、5〜9は登場しないんです。
0があるから“空き”を表せて、位がズレないので、ルールがきれいに動きます。
位の考え方が5進法のいちばん大事なポイント
5進法でつまずく人の多くは、「数字の並び」じゃなくて“位(くらい)”で迷います。
でも逆に言うと、位のルールさえ分かれば、5進法は一気に読みやすくなります。
5進法の「位(くらい)」は、数を入れる“箱(はこ)”の大きさだと思うとラクです。
10進法は「10で箱が大きくなる」けど、5進法は「5で箱が大きくなる」だけ。
- 1の位:1が1個ぶんの箱
- 5の位:1が5個ぶんの大きい箱
- 25の位:1が25個ぶんのもっと大きい箱
1の位・5の位・25の位の考え方
ここでは、5進法の位を「1 → 5 → 25」の順で、スッと入るように整理します。
コツは「右から順に、箱の大きさが5倍になっていく」と覚えることです。
ここは「1が何個あるか」を表す場所。
たとえば末尾が「3」なら、1が3個ぶんです(=ふつうの“3”の感覚と近い)。
ここは「5が何個あるか」を表す場所。
たとえば「1□」なら、5が1個ある(=5ぶん増える)イメージです。
ここは「25が何個あるか」を表す場所。
右から2つ分の“箱”がいっぱいになったら、さらに大きな箱(25の位)が登場する感覚です。
| 種類 | 位の並び | 一言でいうと |
|---|---|---|
| 10進法 | 1 → 10 → 100 → 1000… | 箱が10倍ずつ大きくなる |
| 5進法 | 1 → 5 → 25 → 125… | 箱が5倍ずつ大きくなる |
5進法の数字は、左の数字ほど“重い”と思うと読みやすいです。
たとえば(例として)5進法の「132」を見たら、こう分けます。
- 「1」=25が1個
- 「3」=5が3個
- 「2」=1が2個
(※この考え方は、次の「変換」や「計算」にそのまま使えます)
5進法の「10」は、10進法の「10(十)」とは別モノです。
位で読むと「5の位が1」「1の位が0」なので、意味は5×1 + 0(=5)になります。
つまり、「10は“位の形”」だと思うと、混乱が減ります。
10進法と5進法はどこが違うのか
10進法と5進法は、見た目の数字が違うだけではありません。
実は「世界のルールそのもの」が違います。ここではその違いを、感覚的に整理します。
使う数字の数の違い
10進法と5進法のいちばん分かりやすい違いは、「使っていい数字の数」です。
これは、そのまま数の世界の広さの違いになります。
10進法は「0〜9の10人チーム」でリレーしている感じ。
5進法は「0〜4の5人チーム」で、すぐ次のバトン(位)に渡す感じです。
位が増えるスピードの違い
10進法と5進法では、位が増えるスピードがまったく違います。
これは「数が大きくなる感覚」に直結する重要ポイントです。
| 種類 | 位の増え方 | 体感イメージ |
|---|---|---|
| 10進法 | 1 → 10 → 100 → 1000 | ゆっくり桁が増える |
| 5進法 | 1 → 5 → 25 → 125 | すぐ桁が増える |
10進法は「箱がなかなか満杯にならない」世界。
5進法は「箱がすぐいっぱいになるから、次の箱に移る」世界です。
だから、5進法は桁が増えるのが早いと感じます。
5進法の数字を10進法で考えるとどう見えるか
5進法の数字が分かりにくく感じる一番の理由は、見た目と中身がズレているからです。
ここでは、5進法の数字を10進法に「翻訳」する感覚で整理します。
5進法の数字は、そのまま読もうとすると混乱します。
大切なのは、「これは10進法でいうといくつ?」と中身をほどくこと。
5進法 → 10進法は、数字の言語を翻訳するイメージです。
たとえば、5進法の「10」。
見た目は10進法の「10」と同じですが、中身はまったく別です。
| 数字の見た目 | 5進法での意味 | 10進法にすると |
|---|---|---|
| 10 | 5が1個・1が0個 | 5 |
| 20 | 5が2個・1が0個 | 10 |
| 100 | 25が1個 | 25 |
5進法の数字は、位ごとに分解して足すと正体が見えます。
難しい計算は不要。「何が何個あるか」を見るだけです。
- 1 × 25(25の位)
- 3 × 5(5の位)
- 2 × 1(1の位)
→ 5進法の「132」は、10進法では42。
日常生活ではなぜ5進法を使わないのか
「5進法ってルールとしては成立するのに、なんで普段は見かけないの?」って思いますよね。
結論から言うと、5進法がダメというより、10進法が“生活に強すぎる”んです。
日常生活で5進法を使わない理由は、ざっくり言うと「みんなが10進法で統一してる方がラク」だからです。
お金・時間・学校・道具・計算機・ネット…生活の全部が10進法に合わせてできています。
ここに5進法を混ぜると、通じない・間違える・変換が面倒が増えちゃいます。
| 場面 | 10進法だと | 5進法だと |
|---|---|---|
| 買い物・お金 | 価格・釣り銭・税が全部10進ベース | 表示と計算で変換が必要になりやすい |
| 学校・テスト | 教科書も授業も10進が基本 | 別ルールを追加で覚える必要がある |
| 道具・計算機 | 電卓・レジ・表計算が標準で対応 | 対応していないと変換が必要 |
| コミュニケーション | 「12」はだれでも同じ意味で通じる | 「12」が別の意味になり、誤解が起きやすい |
数は「通じること」が超大事。
日常では、数字は会話・値札・説明書・ルールの中に出てきます。
そこが10進法で統一されているなら、わざわざ5進法にするメリットが少ないんです。
レジ・電卓・家計簿アプリ・表計算・領収書…
ぜんぶ10進法の世界で動いています。
もし5進法を使うなら、結局「10進に直す作業」が増えるので、手間が勝ちやすいです。
5進法では「10」「12」みたいな見た目が出てきます。
でも、10進法の感覚で読んだら意味がズレることがあります。
日常の数字は「一瞬で判断」することが多いので、ズレはストレスになりやすいです。
日常の“標準”ではないだけで、学習やパズル、考え方の練習としてはめちゃくちゃ役に立ちます。たとえば「位の考え方」「変換」「ルールの違いを見抜く力」は、2進法や10進法の理解にもつながります。
5進法とは何かをわかりやすく計算と例で整理
5進法のしくみが分かっても、実際の数字や計算を見ると不安になる人は多いです。
このパートでは、具体的な数の例や簡単な計算を通して、5進法を体感的に理解していきます。
10進法と比べながら進めるので、「どう違うのか」「なぜそうなるのか」が自然に見えてきます。
5進数の具体例を10進数と比べて理解しよう
5進法は、説明だけ聞くと分かりづらいですが、具体例を並べると一気に見えてきます。 ここでは、5進数と10進数を「同時に」見比べて整理します。
5進法では、0〜4まで数えたら次の位に進むというルールでした。 つまり「5」という数は、5進法ではそのまま書けません。
| 10進数 | 5進数 | 読み方イメージ |
|---|---|---|
| 1 | 1 | そのまま |
| 4 | 4 | ここまでは同じ |
| 5 | 10 | 5が1個 |
| 6 | 11 | 5 + 1 |
| 9 | 14 | 5 + 4 |
| 10 | 20 | 5が2個 |
5進法は、「5たまったら桁上がり」がすごく早い数え方。 10進法に慣れていると、数字がどんどん増えるように見えるのはこのためです。
ここから「10進 → 5進」の変換に入ります。先に「変換の考え方」を10進法側で見ておくと安心です▼▼▼
10進数を5進法に直す考え方
ここは「できると一気に楽しくなる」パートです。
10進数を5進法に直すコツは、むずかしい公式じゃなくて“割り算のレシピ”を覚えること。
5で割って余りを見るシンプルな手順
5進法では「0〜4」しか使えないので、余りも必ず0〜4になります。
だから余り=5進法の“使える数字”として、そのまま使えるんです。
- 10進数を「5」で割る
- 出てきた余りをメモする(0〜4のどれか)
- 割った結果(商)を、また5で割る
- 商が0になるまで繰り返す
- 最後に、メモした余りを下から上へ(逆向きに)並べる
だから最初に出た余りは右端、次に出た余りはその左…という順番。
なので、最後に逆向きに並べると、左から右へキレイに完成します。
| 計算 | 商 | 余り(メモ) |
|---|---|---|
| 42 ÷ 5 | 8 | 2 |
| 8 ÷ 5 | 1 | 3 |
| 1 ÷ 5 | 0 | 1 |
つまり、10進数の42は、5進法では132になります。
- 余りを上から並べてしまう(→逆向きに読むのが正解)
- 割る回数が足りない(商が0になるまで)
- 余りが0のときに書き忘れる(0も大事な数字)
| 10進数 | 5進数 | ひとこと |
|---|---|---|
| 5 | 10 | 最初の桁上がり |
| 10 | 20 | 5が2個 |
| 25 | 100 | 25の位が登場 |
| 42 | 132 | さっきの例 |
5進法の足し算をわかりやすく考えるコツ
5進法の足し算は、ルールが少なくて実はシンプルです。
コツは「いつ繰り上がるか」だけをハッキリさせること。ここが分かれば迷いが激減します。
繰り上がりは5になったら次の位
10進法は「10になったら繰り上がり」ですが、5進法は5になったら繰り上がりです。
つまり、足した結果が「0〜4」ならそのまま、5以上なら繰り上げが起きます。
- 足して0〜4 → そのまま書く
- 足して5〜9 → 「5を引いて」左に1繰り上げ
- 左の位も同じルールで続ける
| 種類 | 繰り上がるタイミング | やること |
|---|---|---|
| 10進法 | 合計が10以上 | 10を引いて左に1 |
| 5進法 | 合計が5以上 | 5を引いて左に1 |
- 1の位:3 + 1 = 4(0〜4だからOK)
- 5の位:2 + 1 = 3(0〜4だからOK)
7 – 5 = 2 を1の位に書いて、左に+1する
- 10進法のクセで「10になったら繰り上がり」と思ってしまう(→5です!)
- 繰り上がりのとき、5を引くのを忘れる(→合計7なら1の位は2)
- 繰り上がりを左に足し忘れる(→+1が必要)
5進法の掛け算はどこまで覚えればいい?
5進法の掛け算は、全部を暗記しなくて大丈夫です。
ここでは「最低限ここだけ」というラインを、初心者目線で整理します。
- 0〜4のかけ算だけ分かればOK
- 5以上は出てこない(5進法では使わない)
- 計算結果が5以上なら変形するだけ
理由はとても単純です。
使う数字が「0・1・2・3・4」しかないからです。
| 式 | 結果(10進感覚) |
|---|---|
| 2 × 2 | 4 |
| 2 × 3 / 3 × 2 | 6 |
| 3 × 3 | 9 |
| 4 × 4 | 16 |
※ この「結果」は一度10進感覚で考えてOKです。 あとで5進法の形に直します。
- 5で割って「何個分」と「余り」に分ける
- 「何個分」→ 左の位へ
- 「余り」→ 今の位に書く
- まず普通に考える → 3 × 4 = 12(10進感覚)
- 12 ÷ 5 = 2 あまり 2
- → 左に「2」、今の位に「2」
- 九九を全部暗記しようとする(不要)
- 5進法でも「10」を基準に考えてしまう
- 変形(5で分ける)を忘れる
5進法の掛け算は、
「0〜4の掛け算」+「5で分ける」
これだけで十分です。
本解説は基数5の定義に基づく一般的な計算方法です。 教育現場や教材によって表記の順序が異なる場合がありますが、考え方自体は共通です。
5進法の割り算はどう考えれば迷わないか
5進法の割り算は、足し算・掛け算よりも不安に感じやすいところです。
でも安心してください。考え方を1つに固定すれば、ほとんど迷いません。
5進法の割り算で迷わないコツは、
「一度10進法の感覚で考えてから、5進法に戻す」ことです。
- 割る数・割られる数が見慣れない
- 途中の数がすぐ5を超える
- 筆算の形がイメージしにくい
そのため、5進法の中だけで完結させようとすると混乱しやすいのです。
- 5進数を10進法の数として考える
- 10進法で割り算をする
- 結果を5進法に戻す
| 方法 | 特徴 |
|---|---|
| 5進法だけで割る | 途中で混乱しやすい |
| 10進感覚→5進に戻す | 安定・ミスが少ない |
- 44(5進)= 4×5 + 4 = 24(10進感覚)
- 24 ÷ 2 = 12(10進)
- 12 を 5進法に直す → 22
- 途中の数が5を超えて焦る
- 筆算の形を作ろうとして止まる
- 5進のまま全部やろうとする
5進法の割り算は、
「一回10進で考えて、最後に5進へ」
これで十分です。
5進法の割り算を直接行う正式な筆算方法も存在しますが、 初心者向けには現時点で信頼性と再現性が高い方法として、本手順を採用しています。
5進法とは何かをわかりやすく理解するためのまとめ
ここまで読んできた内容を、「覚えること」「考え方」「迷わないコツ」の3点で整理します。 細かい計算を忘れても、このまとめだけ見ればすぐ思い出せる構成です。
- 使う数字は 0・1・2・3・4 だけ
- 5になったら次の位へ繰り上がる
- 考え方は10進法と同じで、基準が5なだけ
0 → 1 → 2 → 3 → 4 →(次は)10(5進)
1の位 → 5の位 → 25の位 → …(5倍ずつ増える)
足す・掛ける → 5を超えたら整理して位を送る
| 場面 | 考え方 |
|---|---|
| 数字が大きく見える | 10進法の感覚に一度戻す |
| 繰り上がりが不安 | 5を超えたかだけ確認 |
| 割り算で止まる | 10進→割る→5進に戻す |
- 「5進法は特別な計算が必要」→ いいえ
- 「全部暗記しないとダメ」→ いいえ
- 「10進法と別物」→ 考え方は同じ
5進法とは、「数え方のルールが5なだけ」の世界です。
難しく感じたら、10進法の感覚に戻って考えてOK。
それが、いちばん確実で迷わない理解の近道です。
本まとめは、基数5の定義と一般的な進法の考え方に基づいて整理しています。 教育機関・教材ごとの差が出やすい部分については、再現性を重視した説明を採用しています。


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