心臓の違和感は大丈夫?原因・受診目安・検査をやさしく解説
「心臓に違和感がある…」
そんな瞬間、急に不安がぶわっと来ませんか?
ドクンと跳ねる、ギュッと重い、息がしづらい、ズキッとする――
でも原因は心臓だけとは限らないし、逆に“見逃したくないサイン”が混じることもあります。
しかも検索すると怖い言葉ばかりで、余計に落ち着かない…。
この記事では、心臓の違和感を「感じ方」「出方」「危険サイン」でやさしく整理し、何科に行くべきか、どんな検査で何がわかるのか、家でできる対策までまとめました。
まずは不安を「判断できる不安」に変えていきましょう。
- 違和感の種類をチェック
- 安静時と動作時で整理
- 危険サインは即相談
- 何科と伝え方が重要
- 検査で原因を絞り込む
- 心臓の違和感はどんな感じ?まず症状を整理
- 心臓の違和感で要注意な原因と受診の目安
心臓の違和感はどんな感じ?まず症状を整理

心臓に違和感があるといっても、その感じ方は人それぞれです。
「ドクンとする」「重たい」「息苦しい気がする」など、言葉にしづらい不安を抱えて検索している人も多いでしょう。
この章では、心臓の違和感としてよくある体感や起こり方を整理し、「どんな状態なのか」を冷静に見極める手助けをします。
ここは診断ではなく、整理のページです。
もし「強い胸の圧迫感が続く」「息が苦しくて話せない」「冷や汗・吐き気・めまいがセット」などがある場合は、 迷わず医療機関(救急を含む)へ相談してください。
心臓の違和感で多い「感じ方」チェックリスト
- いつ?(安静時/歩いた後/寝る前 など)
- どれくらい?(数秒/数分/ずっと)
- 一緒にある?(息苦しさ/冷や汗/めまい/吐き気 など)
- きっかけは?(寝不足・ストレス・カフェイン・飲酒・風邪の後 など)
「心臓の違和感」っぽく感じても、胃・食道(胸やけ系)や筋肉(押すと痛い系)、 不安・緊張(ドキドキが増える系)が混ざることもあります。だからこそ、まずは“感じ方”を分けていきます。
- 今の感覚がどの行に近いか選ぶ
- 「一緒に確認したいこと」をチェック
- 不安が強い・危険サインがあるなら早めに相談
ドクンと跳ねる・脈が飛ぶように感じる
- 心臓がバクンと一回だけ強く打った気がする
- 「脈が1回飛んだ」みたいに感じる
- 胸だけじゃなく、のどや首でドクドクを感じることもある
- 動いてないのに急に来て、数秒〜短い時間でおさまることもある
- 寝不足・疲れ・ストレスが重なった
- コーヒーやエナジードリンクなどカフェインが多い
- 飲酒・喫煙・脱水ぎみ(汗をかいた後など)
- 不安で呼吸が浅い(緊張するとドキドキが増える)
- ドクンが長く続く/どんどん増える
- ドクンに胸の痛み・息苦しさ・めまいがセット
- 失神しそう・頭が真っ白になる感じがある
※「脈が飛ぶ感じ」は、心臓のリズムが乱れたときに起こることがあり、 多くは一時的でも、症状が強いときは受診が必要です。
「いつ・何分・何をしていた・一緒の症状」をメモしておくと、病院で説明がラクになります。 可能ならスマホで脈拍も一緒に記録すると◎。
ギュッと圧迫される・重い感じがする
「ギュッ」「ドーンと重い」「押さえつけられる」みたいな感覚は、胸の違和感の中でも注意が必要なタイプです。
もちろん心臓以外(胃の不調など)でも似ることはありますが、続く・繰り返すなら早めに受診したほうが安心です。
- 冷や汗が出る
- 吐き気がある/気持ち悪い
- 息苦しい(会話がつらい)
- めまい・ふらつきが強い
- 痛みや圧迫感が腕・首・あご・背中に広がる感じ
- 動くと悪化→休むと軽くなる:心臓の血流が足りない系の可能性も考えられます
- 食後に悪化・胸やけっぽい:胃・食道の刺激のこともあります
- 押すと痛い・体勢で変わる:筋肉や肋骨まわりのこともあります
※ただし「圧迫感が続く」「息苦しさが強い」などがある場合は、見分けより医療機関での相談が先です。
チクッと刺す・一瞬ズキッとする
「チクッ」「ピリッ」「ズキッ」が1〜2秒くらいで終わるタイプは、心臓以外の原因(筋肉・神経・姿勢など)もよくあります。
ただ、回数が増える・痛みが強くなる・他の症状が一緒なら受診したほうが安心です。
- 押すと同じ場所が痛い(筋肉・肋骨まわり)
- 体勢を変えるとラクになる/悪化する
- 深呼吸・咳で痛みが変わる
- 一瞬じゃなく数分以上の痛みがある
- 痛みと一緒に息苦しさ・冷や汗・吐き気・めまい
- 痛みが広がる(腕・首・背中・あご)
- これまでと違う強さで急に起きた
- 痛い場所は点?それとも面?
- 痛みは押すと再現できる?
- 「息苦しい・冷や汗・吐き気」が一緒にある?
3つ目が当てはまるなら、自己判断より医療機関での相談が先です。
息がしづらい・胸が詰まる感じがする
息がしづらい・胸が詰まる感じは、心臓だけでなく肺や貧血、不安発作などでも起きます。
ただし共通して言えるのは、息が苦しい状態を放置しないこと。まずは危険サインがないか確認しましょう。
- 会話がつらい/横になると苦しい
- 冷や汗・吐き気・めまいがセット
- 胸の圧迫感が続く
- 意識が遠のく感じ
- 楽な姿勢で休む(締め付ける服をゆるめる)
- ゆっくり吸って、長めに吐く(過呼吸っぽい時にも有効)
- 水分を少し(むせない範囲で)
※ただし、苦しさが強い・悪化する場合はセルフケアより医療相談が優先です。
Mayo Clinic(動悸・不整脈の症状)、NHS(胸痛・心筋梗塞の症状と緊急対応)、American Heart Association(心筋梗塞の警告サイン)、Cleveland Clinic(動悸・不安との関係)などを元に、一般向けに噛み砕いて整理しています。
いつ起きた?心臓の違和感の出方で見え方が変わる

心臓の違和感は、いつ・どんな状況で起きたかによって、考え方が大きく変わります。 同じ「ドキドキ」「重い感じ」でも、安静時か、動いたときか、どれくらい続くかで見え方は別物。 ここでは、時間と頻度に注目して、無理なく整理していきます。
安静時に出る/動いたときに出る
- 座っている・寝る前・夜中に急に出る
- リラックスしているはずなのにドクンとする
- 不安や考えごとで強く感じることもある
このタイプは、自律神経の乱れや脈の乱れが関係することもあります。 一方で、強い症状が続く場合は別の原因も考える必要があります。
- 歩く・階段・家事・少し急いだとき
- 動くと胸が重くなる、息が苦しくなる
- 休むと少しラクになる
動作とセットで出る違和感は、体に負荷がかかったときのサインとして見られることがあります。 繰り返す場合は、早めの相談が安心です。
「動くと出て、休むと引く」か、「何もしていないのに急に出る」か。 この違いを覚えておくだけで、受診時の説明がとてもスムーズになります。
数秒で消える/何分も続く
- 「一瞬ドクッとした」だけで終わる
- チクッとするがすぐ消える
- 次の瞬間には普通に戻る
短時間で終わるものは、比較的一時的な反応のことも多いです。 ただし、回数が増えてきた場合は注意が必要です。
- 胸の違和感が5分以上続く
- 時間が経っても軽くならない
- 息苦しさ・冷や汗・吐き気が一緒
続く違和感は、様子見しすぎないことが大切です。 「いつもと違う」「初めての強さ」なら、早めに相談を。
たまに起きる/毎日続く
- 数日に1回、週に1回くらい
- 疲れた日や寝不足の日に出やすい
- しばらく何も起きない期間がある
生活リズムや体調の影響を受けやすいケースもあります。 「いつ出やすいか」を覚えておくと整理しやすくなります。
- ほぼ毎日なにかしら感じる
- 回数が増えてきた
- だんだん気になって生活に支障が出る
頻度が高い状態は、体からの「気づいて」サインと考えた方が安心です。 我慢を続けず、一度相談しておくと気持ちもラクになります。
心臓の違和感は、「いつ・どのくらい・どの頻度」で見え方が変わります。 完璧に判断しようとせず、まずは自分のパターンを言葉にすることが第一歩です。
心臓の違和感でも「心臓以外」が原因のことがある
胸のあたりに違和感があると、「心臓が悪いのでは…」と不安になりますよね。 でも実は、心臓とまったく別の場所が原因でも、心臓の違和感のように感じることはよくあります。 ここでは、よくある“心臓以外が原因のパターン”を整理していきます。
胃・食道の刺激(胸のあたりに出やすい)

胃や食道は、胸の奥〜みぞおち付近に位置しているため、 トラブルがあると心臓の違和感のように感じやすい場所です。
- 食後や空腹時に胸がムカムカする
- 焼ける感じ・重たい感じがある
- 前かがみで強くなることがある
- げっぷ・胸やけを伴う
- 食事との関係がはっきりしている
- 横になると悪化しやすい
- 胃薬で少しラクになることがある
※ただし、強い圧迫感や息苦しさがある場合は、 「胃っぽい」と自己判断せず、心臓側の確認も大切です。
筋肉や肋骨まわりの痛み(押すと痛い等)

胸の筋肉や肋骨まわりのトラブルでも、 胸の奥が痛むように感じて「心臓かも?」と思うことがあります。
- 押すと同じ場所が痛い
- 体をひねる・伸ばすと変化する
- 深呼吸や咳で痛みが変わる
- 長時間のスマホ・PC作業
- 無理な姿勢・重い物を持った
- 寝違え・咳が続いた後
数日〜1週間ほどで自然に軽くなることも多いですが、 痛みが強い・長引く場合は相談すると安心です。
不安・ストレス・寝不足で強く感じることがある
強い不安やストレス、寝不足が続くと、 心臓が実際に悪くなくてもドキドキや息苦しさを強く感じることがあります。
- 理由のない不安感
- 眠りが浅い・途中で目が覚める
- 息が吸いにくい感じ
- 検査では異常なしと言われた
- 深呼吸で少しラクになる
- 気をそらすと弱まる
- 疲れている日に強く出る
ただし、「ストレスだと思っていたら別の原因だった」というケースもあります。 不安が続く場合は、一度きちんと確認して安心するのも大切です。
心臓の違和感は、心臓以外の場所や心の状態が影響していることも少なくありません。 「即断せず、整理する → 必要なら確認する」という姿勢が、不安を減らす近道です。
心臓の違和感が出やすいタイミング(生活の中のヒント)
心臓の違和感って、ずっと同じように出るとは限りません。 むしろ多いのは「ある時期だけ」「ある条件のときだけ」出るパターンです。 ここでは、生活の中で出やすいタイミングをまとめて、見落としを減らします。
※ここは診断ではなく「気づきのヒント」です。強い症状や危険サインがあるときは、早めに医療機関へ相談してください。
更年期・自律神経が乱れやすい時期
更年期や、生活リズムが崩れやすい時期は、体の調整役(いわゆる自律神経)がバタつきやすくなります。 すると、心臓そのものに大きな異常がなくても動悸・息がしづらい感じが出ることがあります。
- 寝つきが悪い・途中で目が覚める
- 急に汗が出る・ほてる
- 気分が落ちる・イライラする
- 息が浅くなる感じ
- 睡眠を最優先(まずは寝る時間を固定)
- 湯船で温める(短時間でもOK)
- 深呼吸を“長く吐く”意識で
- 無理な運動は避け、軽い散歩程度に
「更年期っぽいから大丈夫」と決めつけるのは危険です。 胸の圧迫感が続く/息苦しさが強い/冷や汗・吐き気がセットなどがあるときは、早めに医療機関へ相談してください。
カフェイン・飲酒・喫煙・疲労が重なったとき
コーヒー・お酒・たばこなどの刺激がある日に、寝不足や疲れが重なると、 心臓が「いつもより反応しやすい」状態になります。 その結果、ドクン・ソワソワ・息が浅い感じが出ることがあります。
- コーヒー(またはエナジードリンク)+寝不足
- 飲酒+夜更かし
- 仕事のストレス+たばこ量が増えた
- 忙しくて食事が雑+疲労が蓄積
- 刺激を1〜2日だけでも減らす(コーヒー量など)
- 水分を少し多めに(無理のない範囲で)
- 早めに寝る(まず30分前倒し)
- 胸が気になる日は激しい運動を避ける
「違和感が出た日=コーヒー多かった/寝不足だった」みたいに、 生活と症状のセットが見えると、次の対策がとても立てやすくなります。
風邪の後・脱水ぎみ・貧血ぎみのとき
風邪の後や体力が落ちているときは、体の回復のために心臓がいつもより働く場面があります。 さらに脱水ぎみ(汗・下痢・食欲低下など)や貧血ぎみだと、 息切れ・動悸・ふらつきが出やすくなります。
- 立ち上がるとクラッとする
- 少し動くだけで息が上がる
- 脈が早い感じがする
- だるさが抜けない
- 水分+塩分を少し(汗をかいた日は特に)
- 消化の良い食事を少しずつ
- 無理せず休む(回復が最優先)
- 症状が続くなら血液検査で確認も
「風邪の後だから」で済ませず、息苦しさが強い/胸の圧迫感が続く/むくみが急に出るなどがあれば、 早めに医療機関へ相談してください。 ※この部分は体調と重なって判断しにくいので、“念のため確認”が安心につながります。
心臓の違和感は、体の状態(ホルモン・睡眠・疲労・回復中)によって出やすさが変わります。 「いつ出たか」をメモするだけでも、原因の見当がつきやすくなります。
先に確認したい「痛みの場所」と臓器の位置
心臓の違和感って、実は「どこがつらいか」がいちばん大事なヒントです。 胸の中央なのか、左胸なのか、みぞおち付近なのか。 さらに背中・肩・あごへ広がる感じがあるかどうかで、要注意度も変わってきます。
※ここは「可能性をしぼるための整理」です。強い症状があるときは自己判断を優先しないでください。
胸の中央/左胸/みぞおち付近で見え方が違う
胸の中央は「心臓っぽい」と感じやすい場所です。 とくにギュッと重い・締め付けみたいな感覚は、注意して見たほうが安心です。
- 続く/繰り返すなら要チェック
- 息苦しさ・冷や汗・吐き気がセットなら相談を優先
- 「胃のムカムカ」に似ることもある(食後との関係も見る)
左胸は、心臓の近くなので「ここが痛い=心臓」と思いやすいです。 でも実際は、筋肉や肋骨、脈の乱れなど色んな原因が混ざる場所でもあります。
- 押すと痛い→外側(筋肉など)のことも
- ドクン・脈が飛ぶ→リズムの乱れの可能性も
- 不安でドキドキが強く感じることもある
みぞおちは、心臓というより「胃のあたり」ですが、 胸の奥が苦しいように感じて心臓の違和感っぽく見えることがあります。
- 食後・空腹時・前かがみで変化しやすい
- 胸やけ・げっぷ・酸っぱい感じがヒントになる
- ただし強い圧迫感や息苦しさは心臓側も確認が大事
背中・肩・あごに広がる痛みは要注意になりやすい
胸の違和感が、背中・肩・あご・腕などに広がるように感じるときは、 その時点で「様子見より相談」を優先したほうが安心です。 もちろん筋肉のこりでも肩が痛くなることはありますが、胸の症状とセットなら注意度が上がります。
- 胸の圧迫感+冷や汗
- 胸の違和感+吐き気
- 胸の痛み+息苦しさ
- 広がる痛み+めまい/立てない
「胸だけ」より「胸+どこか」のほうが要注意になりやすい。
特に「背中・肩・あご」へ広がる感じがあるなら、迷わず相談が安心です。
※ここは一般的な注意点です。個人差があるため、強い症状があるときは緊急相談も含めて検討してください。
痛みの場所から考えたい人は、別記事の 臓器の位置と働きを図で整理した解説 もあわせて確認してみてください。
心臓の違和感で要注意な原因と受診の目安

心臓の違和感の多くは一時的なものですが、中には早めに医療機関へ相談したほうがよいサインが隠れていることもあります。この章では、注意すべき原因・危険サイン・受診の目安をわかりやすく整理します。
「様子見でいいのか」「今すぐ受診すべきか」で迷っている人が、行動を決めるための判断材料をまとめています。
心臓の違和感で「今すぐ」受診が必要になりやすいサイン
- これまでに経験したことのない強さ
- だんだん悪化している
- 休んでも引かない
- 他の症状とセットで出ている
冷や汗・強い息苦しさ・吐き気が同時にある
心臓の違和感に、冷や汗・息苦しさ・吐き気が同時に出る場合は、 体が強いストレスを受けているサインのことがあります。
- 胸の違和感+冷や汗が止まらない
- 胸の重さ+息が吸えない感じ
- 胸の圧迫感+吐き気・気持ち悪さ
「胸」+「汗・息・吐き気」 このセットは「迷わず相談」が基本です。
胸の圧迫感が数分以上続く/繰り返す
「ギュッと重い」「押さえつけられる」ような胸の圧迫感が、 数分以上続く、または何度も繰り返す場合は要注意です。
- 休んでも楽にならない
- 動くと悪化する
- 初めて感じる種類の圧迫感
- 時間が経つほど不安が増す
※「数秒で消えるチクッとした痛み」とは、考え方が別になります。
左腕・背中・あごに痛みが広がる感じがある
胸の違和感が、左腕・背中・肩・あごなどへ広がるように感じる場合、 「胸だけの症状」より注意度が一段上がります。
- 肩こりだと思っていたら胸も変
- 歯やあごが痛い気がする
- 背中の奥がズーンと重い
「胸+どこかに広がる」 これだけで受診を考える十分な理由になります。
失神しそう・立っていられないほどつらい
立ちくらみを超えて、倒れそう・意識が遠のく感覚がある場合は、 体全体の循環に影響が出ている可能性も考えられます。
- 立っていられないほどつらい
- 目の前が暗くなる
- 意識を失いかけた
- 症状が急に出て強い
※この場合は「何科か迷う」より、早く医療につながることが最優先です。
心臓の違和感には、「今すぐ確認したほうがいいサイン」があります。 強さ・長さ・広がり・全身症状のどれかが当てはまったら、 迷わず医療機関へ相談する判断が、結果的に自分を守ります。
心臓の違和感の原因で多いパターンをやさしく整理

心臓の違和感といっても、原因はひとつではありません。 大きく分けると、リズムの問題、血の流れの問題、働き(ポンプ)の問題の3パターンがよく見られます。 ここでは専門用語をできるだけ使わず、体感ベースで整理します。
脈の乱れ(不整脈のことがある)
心臓は、一定のリズムでトントンと動いています。 このリズムが一瞬ズレると、「ドクン」「バクッ」と強く感じることがあります。
- 脈が一回飛んだ気がする
- 急に心臓が強く打つ
- 喉や首でドクドク感じる
- 寝不足・疲れがたまっている
- コーヒー・お酒が多い日
- 緊張や不安が強いとき
多くは一時的ですが、回数が増える・息苦しさやめまいを伴う場合は確認が必要です。
心臓の血の流れが足りない状態(胸が重い感じ等)
心臓に必要な血が足りなくなると、 ギュッと重い・締め付けられるような感覚が出ることがあります。
- 動くと悪化し、休むと軽くなる
- 数分以上続くことがある
- 息苦しさ・冷や汗がセット
こうした症状が繰り返す・強くなる場合は、早めの受診が安心です。
心臓のポンプが疲れている状態(むくみ・息切れ等)
心臓は血液を全身に送るポンプ役です。 この力が落ちると、息切れ・むくみなど、体のあちこちに変化が出やすくなります。
- 少し動くだけで息が上がる
- 夕方に足がむくむ
- 体重が短期間で増える
- 夜、横になると息苦しい
- むくみが急に強くなった
- 息切れが日ごとに悪化
- 夜中に息苦しくて起きる
このタイプは自己判断しにくいため、 気になる変化があれば、早めに医療機関で確認すると安心です。
心臓の違和感は、リズム・血の流れ・ポンプの力という 3つの視点で整理すると理解しやすくなります。 完璧に見分けようとせず、「当てはまりそうなら相談」が安心への近道です。
「一瞬ズキッ」とする心臓の違和感は何が多い?
「心臓が一瞬ズキッ…!」ってなると、かなり怖いですよね。 ただ、数秒レベルでパッと出て消える痛みは、必ずしも心臓そのものが原因とは限りません。 ここでは“短いズキッ”に多いパターンを、生活のヒントつきでやさしく整理します。
※「短いズキッ」でも、冷や汗・強い息苦しさ・広がる痛みがあるなら救急の判断が優先です(前の“今すぐ受診サイン”参照)。
姿勢・筋肉・神経の刺激で起きることがある
一瞬ズキッがピンポイントで、しかも体勢や呼吸で変わるなら、 心臓ではなく「胸の筋肉・神経の刺激」など“外側”の可能性も考えられます。 また、短い鋭い胸の痛みの代表として「プレコーディアルキャッチ(Texidorの痛み)」のような、短時間で消えるタイプが知られています。
- 深呼吸でズキッが強くなる
- 姿勢を変えるとラク/逆に出る
- 一点だけが痛い(指で場所を示せる)
- 押すと似た痛みが出ることがある
- 姿勢を整える(猫背・前かがみを減らす)
- 深呼吸は“ゆっくり吐く”を意識
- 疲れ・寝不足の日は早めに休む
- 痛みの場所と回数をメモする
脈が飛ぶ感じがあるなら脈の乱れも候補
一瞬の違和感の正体が、実は「痛み」ではなく脈の乱れ(ドクン/飛んだ感じ)ということもあります。 たとえばPVC(期外収縮)のように、脈がズレると「胸が跳ねる」「抜けた気がする」と感じる場合があります。
- ズキッの前後に「ドクン」がある
- 胸より、喉・首でドクドクを感じる
- カフェインや寝不足で増えやすい
- 数秒でおさまりやすい
- 起きた時間(朝/夜)
- 直前の行動(コーヒー・飲酒・運動など)
- 何秒くらい?何回くらい?
- めまい・息苦しさはあった?
動悸が「何度も戻ってくる」「前より強い」「数分以上続く」なら、相談を優先するべきです。
痛みが増える/回数が増えるなら相談の目安に
一瞬ズキッがたまに起きるだけなら、落ち着いて様子を見る人もいます。 でも次のように増え方があるときは、「心配しすぎ」ではなく相談する目安になります。
- ここ数日〜数週間で回数が増えた
- 一回あたりの“強さ”が増した
- 短い痛みでも、だんだん長くなる
- 息苦しさ・めまいが混ざるようになった
- 胸の痛みが広がる(腕・背中・あご)
- 冷や汗・吐き気・息苦しさがセット
- 胸の不快感が続く/戻る
- 「立っていられない」レベルのつらさ(緊急相談を優先)
※このセクションは“診断”ではなく、受診の目安を整理する目的です。 もし「今すぐ受診サイン」に当てはまるなら、ここを飛ばしてでも早めの対応が安心です。
「一瞬ズキッ」は、姿勢・胸の外側の刺激で起きることもあれば、 脈の乱れが“痛みっぽく”感じていることもあります。 いちばん大事なのは、増え方と危険サインの有無で判断することです。
心筋梗塞の前触れは?心臓の違和感で押さえるポイント
「これって心筋梗塞の前触れ…?」って、心臓の違和感があると不安になりますよね。
心筋梗塞は、典型的には胸の圧迫感や息苦しさなどが出ますが、 人によっては痛みがハッキリしないこともあります。だからこそ、このパートでは 「押さえるポイント」を整理します。
なお、心筋梗塞の症状は「映画みたいに激痛!」だけとは限らず、じわっと始まることもあるとされています。
典型:圧迫感・締め付け・息苦しさが続く
典型的なサインとしてよく挙げられるのは、胸の不快感(圧迫・重さ・締め付け)や息切れです。
さらに、痛みや違和感が腕(特に左)・首・あご・背中へ広がることもあります。
- 胸の圧迫感+息苦しさ
- 胸の重さ+冷や汗
- 胸の違和感+吐き気
「胸が変」+「息・汗・吐き気」が来たら、迷わず医療につながる判断が大事です。
例外:痛みがはっきりしない人もいる(特に高齢・糖尿病など)
心筋梗塞(や心臓の血の流れのトラブル)は、痛みが目立たないケースも報告されています。
特に、高齢や糖尿病などの背景があると、症状の出方が“典型どおり”にならないことがある、といった指摘があります。
- いつもと違う息切れ
- 急なだるさ・力が入らない感じ
- 吐き気・冷や汗が強い
- 胸ではなく背中・あご周りの違和感
典型症状がない人もいるので、「おかしい」と思った時点で早めに相談が安全寄りです。
「前触れが必ず出る」「この症状なら確実」といった一発判定の情報はありません。
ただし、公的機関や医療機関の情報では、胸の不快感以外の症状も含めて注意喚起されています。
迷ったら「救急相談・医療機関」で早めに確認
- 救急車:119(医療の緊急時)
- 救急相談:#7119(実施地域のみ。迷ったときの電話相談)
※#7119は地域によって実施状況や時間帯が異なることがあります。
- 症状が数分以上続く/繰り返す
- 息苦しさ・冷や汗・吐き気が同時
- 今までにない強さ、または急に悪化している
心筋梗塞の前触れは、典型だと胸の圧迫感・締め付け・息苦しさが続く形で出やすい一方、痛みが目立たない人もいるので「胸が痛くないから大丈夫」と決めつけないのが大事です。
迷ったら、#7119(実施地域)や119など、早めに医療につながる行動を選ぶのが安全側です。
心臓の違和感は何科?受診先と伝え方で損しない

心臓の違和感があると、「何科に行けばいいの?」「こんな説明で伝わる?」と迷いがちです。 実は受診先の選び方と伝え方を少し工夫するだけで、 必要な検査につながりやすくなり、ムダな遠回りを減らせます。
基本は循環器内科/近くにないなら内科でもOK
- 循環器内科(心臓・血管が専門)
- 動悸・胸の違和感・息切れに強い
- 心電図・エコーにつながりやすい
- 内科(近くに循環器がない場合)
- まずは全体チェックができる
- 必要なら循環器へ紹介される
「何科が正解か分からない…」はよくある悩みです。 その場合は近くの内科でOK。 大事なのは我慢しないで受診することです。
受診で伝えると良いこと(いつ・何分・何をしていたか)
病院では、専門用語を使う必要はありません。 むしろ時系列と状況が分かる説明のほうが役立ちます。
- 「○日の夜に出ました」
- 「5分くらい続きました」
- 「座っていた時/歩いていた時です」
- 「ドクン/重い/ズキッという感じ」
- 病名の予想
- 医学用語
- 「たぶん大丈夫です」の自己判断
「いつ・どのくらい・何をしていたか」 この3点が伝わるだけで、診察の精度がかなり上がります。
家で控えるメモ(脈・血圧・体温・体重・きっかけ)
- 脈(速い・飛ぶ感じ)
- 血圧(測れたら)
- 体温
- 体重(急な増減)
- 起きたきっかけ(寝不足・運動・飲酒など)
- スマホのメモ
- 紙に箇条書き
- 正確じゃなくてもOK
※「測れなかった」「忘れた」でも問題ありません。 できる範囲で大丈夫です。
心臓の違和感は、循環器内科が基本。 迷えば内科でもOKです。 そして「いつ・どれくらい・何をしていたか」を伝えるだけで、 診察はぐっとスムーズになります。
心臓の違和感で行われやすい検査と「何がわかる?」
心臓の違和感で病院に行くと、「え、こんなに検査するの?」って思うことがあります。 でも実際は、検査ごとに役割が違っていて、“どこが怪しいか”を順番に絞るためのものです。 ここでは、よく行われる検査をやさしく・ムダなく整理します。
※病院によっては、これに加えて胸部レントゲンや24時間心電図(ホルター)などが追加されることもあります(症状次第)。
心電図(その場の脈の乱れを確認)
心電図は、心臓が動くための「電気の流れ」を紙(または画面)に記録する検査です。 その場で不整脈(脈の乱れ)が出ていれば、かなり手がかりになります。 ECGは不整脈や、状況によっては心筋梗塞などのサインが見えることもあります。
- その時に出ている不整脈の確認
- 心拍数(速い・遅い)の把握
- 波形の“異常っぽさ”の発見
- 症状が出ていない時は正常に見えることも
- 「たまに出る動悸」は写らない場合がある
心電図が「その時は正常」でも、症状があるなら次の検査(ホルター等)に進むことがあります。 なので「正常=気のせい」ではありません。
心エコー(心臓の動き・弁・水たまり等を確認)
心エコー(超音波検査)は、心臓の動きや弁、血液の流れ(ドプラ)などを見られます。 「ちゃんと押し出せているか」「弁がうまく閉じているか」を確認するのが得意です。 さらに、心臓のまわりに液体がたまるタイプ(いわゆる“水たまり”)も、エコーで確認できるとされています。
- 心臓の動き(ポンプの元気さ)
- 弁のトラブルのヒント
- 血流の異常っぽさ
- 心臓の周りの液体(たまり)の確認
- 息切れ・むくみが気になる
- 胸の違和感が続く
- 心雑音を指摘された
血液検査(心臓の負担・貧血・炎症などの手がかり)
血液検査は、“心臓の問題っぽい?”を見たり、似た症状を起こす貧血や炎症なども一緒にチェックできる便利枠です。 たとえば胸痛の場面ではトロポニン(心臓の筋肉が傷つくと上がることがある指標)を調べることが一般的、とされています。 また、BNP/NT-proBNPは、息切れなどがある人の心不全の可能性を考えるときの手がかりとして使われます。
- 心臓のダメージの手がかり(例:トロポニン)
- 心臓の負担の手がかり(例:BNP/NT-proBNP)
- 貧血の有無(息切れ・だるさの原因になることも)
- 炎症のヒント(体の中で何か起きていないか)
- 数値だけで“確定診断”にならないこともある
- 症状・心電図・エコーと合わせて判断される
- 基準値は病院や方法で少し違う場合がある
※血液検査では、心臓がどれくらい負担を受けているかを推測する数値も見られます。 代表的なのが 心臓の負担をみる血液検査(NT-proBNP) で、息切れやむくみがあるときに参考にされることがあります。
心臓の違和感があるときのセルフケアと避けたい行動
心臓の違和感が出たとき、まず何をすればいいのか迷いますよね。 ここで紹介するセルフケアは、症状を落ち着かせるための一時的な対応です。 「これをやったから大丈夫」と思い込まず、受診の判断とセットで考えてください。
まずは安静・水分・深呼吸(無理な運動は避ける)
- 座る・横になるなど安静を保つ
- 水や白湯を少しずつ飲む
- 鼻から吸って口から吐くゆっくり深呼吸
- 動悸があるのに運動で様子を見る
- 「汗をかけば治る」と無理をする
- 深く速い呼吸を繰り返す(過呼吸)
※脱水ぎみや疲労が重なると、心臓の違和感が強く出ることがあります。 水分と休息は、まずできる安全側の対応です。
カフェイン・飲酒・喫煙・夜更かしをいったん減らす
※「完全にやめなきゃダメ」ではありません。 まずは症状が落ち着くまで減らすだけでもOKです。
「我慢して様子見」を続けないための基準を作る
- 数分以上続く/何度も繰り返す
- 息苦しさ・冷や汗・吐き気を伴う
- 今までにない強さ・頻度
- 「○日続いたら受診」
- 「夜に出たら翌日相談」
- 「生活を整えても改善しなければ相談」
我慢し続けるより、早めに相談して安心を得るほうが、結果的に楽なことも多いです。
心臓の違和感を整理して不安を減らすまとめ
心臓の違和感は、考えれば考えるほど不安が大きくなりがち。 でも、ここまでの内容を3つの軸で整理すると、「今やるべきこと」が見えやすくなります。 最後に、覚えるのがラクな形でギュッとまとめます。
安静+水分+ゆっくり吐く呼吸。 「心臓に追加の負担」をかけない。
いつ・何分・何してた? 脈・血圧・体温・体重も、分かる範囲でOK。
「○日続いたら受診」など、 我慢して様子見を長引かせない基準を作る。
心臓の違和感は、原因が心臓以外のこともあります。 ただし、冷や汗・強い息苦しさ・吐き気、広がる痛み、立っていられないなどがあるときは、 自己判断で待たずに救急相談や医療機関で早めに確認するのが安全側です。


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