perの目安
【要注意ポイント!】perの目安とは?割安・割高の考え方を初心者向けに整理
「perの目安って何倍くらい?」
と調べてみたものの、低いと安心、高いと危険…
そんな情報が多くて、逆に迷っていませんか。
実はその迷い、あなただけではありません。
perは便利な指標ですが、目安だけを切り取って見ると、割安・割高を勘違いしやすい落とし穴があります。
それでも多くの人が数字に頼ってしまうのは、
「正解がほしい」
「失敗したくない」
という自然な心理があるからです。
そこで本記事では、perの目安を答えとして使うのではなく、考える順番を整える道具として使う方法を、初心者向けにやさしく整理します。
数字に振り回されず、自分で納得できる判断ができるよう、一緒に確認していきましょう。
- perの目安は一律に決まらない
- 目安は前提条件で補正する
- pbr・roeで見誤りを減らす
- 過去と同業比較で判断する
- 数字だけで即断しない
【関連記事】そもそもperが何を表す数字なのかを別記事で先に押さえると、目安の見誤りが一気に減ります。 ▶perとは何かをわかりやすくPBRと比較して理解する
perの目安を正しく理解するために知っておきたい基本整理

「perの目安は何倍くらい?」と調べると、いろいろな数字が出てきて迷ってしまいがちです。
ですが、perには誰にでも当てはまる決まった目安があるわけではありません。
この章では、まず「perの目安とは何なのか」「なぜ一律に決められないのか」を、初心者でもわかるように整理していきます。
- 「perの目安」の言葉の意味をほどく
- なぜ数字が1つに決まらないのかを説明
- 目安の安全な使い方(比較のしかた)を作る
perの目安とはそもそも何を指しているのか
ここが迷いの出発点
いちばん大事な結論から言うと、「perの目安」には“1つの意味”しかないわけじゃないんです。
「目安」という言葉がふわっとしているので、人によって次のように別の意味で使われることがあります。
ただし、会社や業種でズレるので、鵜呑みは危険です。
でも、低いのに危ない、高いのに納得も普通にあります。
初心者ほど、ここがいちばん安全です。
perの「目安」を一言でいうと?
よくある勘違い:「目安=売買の合図」ではない
「perが◯倍になったら売り」みたいな話を見かけますが、それは“人が決めたルール”です。
per自体には、信号機みたいに赤・青が勝手に点灯する仕組みはありません。
- 株価が動けばperも動きます(気分で上下することもある)
- 利益が変わってもperは動きます(好調でも不調でも動く)
- 一時的な利益でperが“安く見える”こともあります
perの目安がブレるのはなぜ?答えは「前提が違う」から
ただし景気で変わる業種は、安定して見えても油断は禁物。
高い=悪ではなく、期待が入っている状態のことが多いです。
ここで「目安だけ」で判断すると、ズレやすいです。
perの目安が指すものを「3種類」に分けて整理
| 目安の種類 | 何をしたいときに使う? | 初心者のコツ |
|---|---|---|
| 相場(よくある水準) | 「この数字って高いの?低いの?」の最初の確認 | これだけで決めない。次に“比較”へ進む |
| 割安・割高っぽさ | 買う前に「高づかみしそう?」を避けたい | 利益が一時的じゃないかを疑う |
| 比較(過去・同業他社) | 判断をズラしにくい。いちばん実用的 | 同業で比べる(業種が違うとズレる) |
perの目安が「一律に決められない」理由
ここが一番の落とし穴
同じ「per10倍」でも、会社によって意味がぜんぜん違うことがあります。
その理由はシンプルで、①利益の安定度と②成長の段階がバラバラだからです。
会社ごとに利益の安定性が違う
perは「株価 ÷ 利益」でできています。つまり、利益がブレる会社ほど、perもブレやすいんです。
ここが「目安を一律にできない」最大の理由のひとつです。
目安として使うなら、こういうタイプのほうが相性がいいです。
目安を固定すると、ズレが起きやすいです。
でも、それは来年も同じ利益が出るとは限りません。
でもそれが将来の成長につながるなら、見え方は変わります。
こういう会社ほど「目安は幅で考える」ほうが安全です。
- 利益が毎年ガタガタしていないか(波が大きいと目安がズレやすい)
- 「一回だけの儲け」で利益が増えていないか(たまたま要素に注意)
- 利益が減った年に「理由」があるか(将来のための出費か、ピンチか)
成長段階によって数字の意味が変わる
perは、ざっくり言うと「今の利益をベースにした数字」です。
でも会社には「成長の途中」「落ち着いてきた」「縮んでいくかも」など、いろんな段階があります。
だから同じperでも、未来の見え方が違って、数字の意味も変わるんです。
高い=即ダメというより、未来の期待が先に入っていると考えるとわかりやすいです。
このタイプは、過去の自社や同業他社との比較が効きやすいです。
数字より「何が起きてるか」を先に確認したほうが安全です。
| 会社の段階 | perの見え方 | 初心者の一言ルール |
|---|---|---|
| 成長中 | 高くなりやすい(期待が先に入る) | 「高い=悪」と決めつけない |
| 安定期 | 比較に使いやすい(ものさしになりやすい) | 過去・同業と比べるのが強い |
| 曲がり角 | 数字が当てになりにくい(前提が変わる) | 「何が起きてるか」を先に確認 |
一般的に語られやすいperの目安ゾーンの考え方
数字は「結論」じゃなく「入口」
「perが低い・ふつう・高い」って、よくゾーン(帯)で語られます。
ただし、ゾーンは買い/売りの判定ではなく、次に何を確認するかを決めるための目印です。
その代わり、どのゾーンでも使える“考え方の地図”にします。
perが低めに見えるときの基本イメージ
perが低めに見えると、「割安っぽい!」と思いがちです。
でも、このゾーンでいちばん大事なのは、“安いかどうか”より先に「低い理由」を探すことです。
- 利益が安定していて、株価だけが控えめ
- 同業と比べても極端に不利な材料が見当たらない
- 一時的な不人気で買われていないだけ
- 利益が減っていきそう(先に不安が織り込まれている)
- 業界全体がしんどい状態で、回復が読みにくい
- 利益がたまたま良くて“安く見えている”可能性
perが中くらいとされやすい水準の考え方
perが中くらいに見えると、「じゃあ安心?」となりがちですが、ここも油断ポイントです。
中くらいゾーンは、言い換えると「比較の勝負ゾーン」。ここで差が出ます。
perが高めに見えるときに起きやすい状態
perが高めに見えると「割高だ!」となりやすいですが、ここも単純じゃありません。
高めゾーンは、ざっくり「期待がのっている」か、「利益が小さく見えている」かのどちらかに寄りやすいです。
ここでは「期待の根拠」を確認するのがポイントです。
ここでは「利益は戻りそう?」を軽く確かめるのがコツです。
perの目安だけで割安・割高を判断すると危険な理由
初心者が一番つまずく所
perの目安を見ると、「低い=割安」「高い=割高」と決めたくなります。 でも実はここが、いちばん判断を間違えやすいポイントです。 理由はシンプルで、perは“その瞬間の数字”を切り取ったものだからです。
数字が一時的に動いているケース
perは「株価 ÷ 利益」で決まります。 つまり、株価か利益のどちらかが一時的に動くだけで、 perは簡単に「割安そう」「割高そう」に見えてしまいます。
利益の中身を見落としやすいケース
perは「利益の量」しか見ていません。 でも本当に大事なのは、その利益がどんな性質のものかです。
- 一時的な売却益や補助金
- コスト削減だけで増えた利益
- 景気の追い風でたまたま増えた利益
- 「利益が出てる=安心」と思ってしまう
- 来年も同じ利益が出る前提で考える
- 本業の力を見落とす
perの目安は「入口」であって「答え」ではない。 数字がどう動いたかだけでなく、 なぜその数字になっているのかを見ることで、 割安・割高の見誤りを減らせます。
初心者がperの目安でつまずきやすい注意ポイント
“思い込み”が一番こわい
perの目安でつまずく原因は、難しい計算よりも“考え方の癖”が多いです。
ここでは、初心者がハマりやすい2つの落とし穴を、行動レベルで直せる形にまとめます。
「低い=安心」「高い=危険」と思い込む落とし穴
perは「低いと良い」「高いとダメ」みたいに、つい赤信号/青信号で考えたくなります。
でも実際は、perは会社の状態を“説明してくれる数字”であって、合否判定のスタンプではありません。
- 低い=絶対に安心
- 高い=絶対に危険
- 数字だけで結論を出す
- 低い=「理由を確認」
- 高い=「期待の中身を確認」
- 結論は比較後に出す
過去や業界との比較をしないまま判断するリスク
perの目安は、比べて初めて意味が強くなります。 なのに比較をしないと、「高い」「低い」の判断がただの気分になりやすいです。
見落とし厳禁
- 「低いから買い」で、実は悪化のサインを拾う
- 「高いから売り」で、実は成長の途中を手放す
- 比較不足で、判断が感覚になってブレる
※perが高い・低いで迷ったときの考え方はこちら記事で
▶【初心者OK】PERが高い株と低い株、どっちがいい?調べてわかりやすく整理してみた!
perの目安で割安・割高を考えるときの実践ポイント整理

perの目安を知っただけでは、実際の株選びではまだ不安が残ります。なぜなら、perは単独で見ると誤解しやすい数字だからです。
この章では、perの目安をどう使えば割安・割高を見誤りにくくなるのか、他の指標や考え方とあわせて実践的に整理していきます。
perの目安を見る前に押さえておきたい前提条件
数字の前にここ
perの目安は、前提がズレたまま見ると一気に意味が薄れる数字です。 ここでは「見る前に必ずチェックしたい2つの前提」を整理します。
利益が安定して出ているかどうか
perは「利益」を土台にした数字なので、 利益が安定していない会社ほど、perの目安はブレやすくなります。
- 毎年そこそこ同じ水準で出ている
- 大きな赤字と黒字を行き来していない
- 本業からの利益が中心
- 年ごとの増減が激しい
- 赤字と黒字を行ったり来たり
- 一時的な要因に左右されやすい
利益が安定していない場合、perの目安は「参考程度」に下げる。 まずは会社の状態理解を優先。
一時的な数字のゆがみがないか
perは「その年の数字」で計算されます。 だから、一時的な出来事があると、実力以上に安く(または高く)見えます。
- 特別利益・一回きりの売却益
- 補助金・助成金の影響
- 大きなコスト削減の反動
- その利益は来年も出そう?
- 本業が伸びている?
- 一時要因が説明できる?
一時的な数字を見抜けないままperを見ると、 「安いと思って買ったら違った」「高いと思って避けたら成長していた」 というズレが起きやすくなります。
perと他の指標を組み合わせて目安を補正する考え方
1人で見ない
perの目安は便利だけど、単独だと“見誤り”が起きやすいのが弱点です。 そこで、別の指標を「補正レンズ」として一緒に使うと、割安・割高の判断がグッと安定します。
pbrと一緒に見るとわかりやすくなる理由
perは「利益」を土台にしているので、利益がゆがむと見え方もゆがみます。 そこでpbrを一緒に見ると、利益では見えない“会社の土台”も確認できて、判断が安定します。
- 利益が一時的に増減して“安く/高く”見える
- 本業の強さが見えにくい
- 「低いのに不安」「高いのに成長」などが混ざる
- 会社の資産の規模感(“土台”)を確認できる
- 利益がゆがんでいても、別角度でチェックできる
- 割安・割高の判断が“片目”から“両目”になる
pbrの「何倍なら割安」といった断定は、業種や資産の中身(現金が多い/設備が多い等)で変わります。 ここでは数値断定を避け、perの弱点をpbrで補うという“使い方”に絞っています。
roeを参考にすると見えてくるポイント
roeは、ざっくり言うと「会社が持っている元手で、どれだけ上手に利益を生んでいるか」の目安です。 perと組み合わせると、数字の“見た目”ではなく稼ぐ力の中身が見えやすくなります。
- 利益の“効率”が良いかどうか
- 同じ利益でも、稼ぎ方が上手いか
- 長期で安定して稼げそうかのヒント
- perが高めでも、稼ぐ力が強いと納得感が出る
- perが低めでも、稼ぐ力が弱いと注意が必要
- 「安そう」に見える罠を減らせる
roeの「目安」も業種でズレやすいです(設備産業と軽いビジネスでは稼ぎ方が違うため)。 ここでは“何%ならOK”の断定は避け、perの判断を補正する使い方として整理しています。
【関連記事】pbrやroeと合わせて見ると、perの目安が「ただの数字」から「判断の順番」に変わります。 ▶per・pbr・roeをどう組み合わせるかを初心者向けに整理
perの目安を業種や会社の特徴で考える視点
同じ数字でも意味が変わる
perの目安は、業種や会社のタイプによって受け取り方が変わります。 ここでは「成長が期待されやすい業種」と「安定重視の業種」で、 どこを見ればズレにくいかを整理します。
成長が期待されやすい業種の考え方
成長が期待されやすい業種では、 将来の利益が先に評価されて株価に反映されやすく、 perは高めに見えることが多いです。
- 売上や利用者が増え続けている
- 利益はまだ小さいが伸びる期待がある
- 新しい市場や分野にいる
- 高い=割高と即断しない
- 期待がどこから来ているかを確認
- 成長が止まったときの影響を想像
perは「高いか低いか」より、 その成長がどこまで続きそうかを見るための入口。
安定重視の業種で意識したいポイント
安定重視の業種では、 利益が毎年大きくは伸びない代わりに、 perは比較的落ち着いた動きをしやすい傾向があります。
- 生活に必要なサービスや商品が中心
- 利益が大きく減りにくい
- 長年続いている事業モデル
- 極端に高い場合は理由を探す
- 低くても将来悪化しないか確認
- 配当や利益の持続性も意識
perは同業の中での位置を見るための道具。 成長よりも、続くかどうかを確認するのがコツ。
「成長型」「安定型」の分類はあくまで傾向で、 実際には会社ごとに事情が異なります。 ここでは数値断定を避け、perの読み方を業種特性で調整する視点として整理しています。
perの目安を使っても判断を急がないためのチェック項目
最後のブレーキ
perの目安を見て「だいたい分かった」と思った瞬間が、 いちばん判断を急ぎやすいタイミングです。 ここでは結論を出す前に必ず立ち止まるためのチェック項目を整理します。
過去と比べてどう変化しているか
今のperが高いか低いかを見る前に、 「この会社は、昔と比べてどう変わってきたか」を確認すると、 数字の意味が一気にハッキリします。
- 利益が安定して伸びてきた
- 株価が追いついていないだけ
- 評価が変わる前の段階の可能性
- 将来期待が高まっている
- 利益が一時的に落ちている
- 評価が先行している可能性
同じ業界内での立ち位置はどうか
perは業界が違うと前提がまったく違う数字です。 だから最終判断の前には、必ず同じ業界の中での立ち位置を確認します。
- 成長が遅れている
- 不安材料がある
- 見直し余地がある可能性
- 成長期待が強い
- ブランドや強みが評価されている
- 期待が先行している可能性
perの目安 → 過去 → 同業 の順で見る。 この順番を守るだけで、「思い込みの即断」はかなり減らせます。
perの目安をどう使えば迷わないか初心者向けまとめ
ここまでの内容を踏まえて、初心者が迷わず使えるperの考え方を 「これだけ覚えればOK」という形で整理します。
perの目安は、「答え」ではなく「考える順番を作る道具」です。 この順番さえ守れば、割安・割高で大きく迷いにくくなります。
- 「perが低い=買い」→「なぜ低い?」
- 「perが高い=危険」→「何が期待されてる?」
- 「目安=結論」→「目安=質問リスト」
perの目安は「答えを出す数字」ではありません。 考える順番を整えるための地図として使えば、 割安・割高で迷う回数は確実に減ります。


コメント