「年金だけで生活できるか?」
老後の暮らしを考えたとき、そんな不安を感じたことはありませんか?
最近のニュースでは、70代になっても生活費を補うために働き続ける高齢者の姿が紹介されていました。
一方で、健康や生きがいのために仕事を続ける人もいます。
年金を受け取っていても、なぜ生活が苦しくなるのでしょうか。
物価が上がるなか、
「自分も将来、年金だけでは暮らせないのでは?」
と心配になりますよね。
そこで今回は、年金だけで生活できるかをテーマに、実際の年金受給額や高齢者の生活費、働き続ける理由を調べてみました。
年金月10万円で一人暮らしはできるのか、老後に備えて何が必要なのか。
ニュースをきっかけに、一緒に考えていきましょう。
- 年金だけで生活できるかは支出次第
- 年金月10万円の一人暮らしの現実
- 物価高と高齢者が働き続ける理由
- 老後の生活を守るために必要な備え
年金だけで生活できるか?収入と生活費を比較

「老後は年金だけで暮らしていける」と思っていても、実際にはどうなのでしょうか。
年金の受給額は人によって異なり、毎月の生活費も一人暮らしか夫婦世帯かによって変わります。
まずは、高齢者の平均的な年金額と生活費を比較しながら、年金だけで生活できるかを具体的に考えてみます。
年金だけで生活できるか簡単に説明すると?
結論からいうと、年金だけで生活できる人もいれば、生活費が足りなくなる人もいます。
私も最初は、年金をいくら受け取れるかが一番重要だと思っていました。しかし、調べてみると、それだけでは判断できないことが分かりました。
例えば、同じ月10万円の年金でも、持ち家で住宅ローンがない人と、毎月家賃を支払う人では、生活に必要なお金が違います。
さらに、日本年金機構によると、公的年金には老齢基礎年金と老齢厚生年金があり、加入期間や過去の報酬などによって受給額が異なります。
つまり、高齢者なら誰でも同じ金額を受け取れるわけではないということです。
総務省の2025年家計調査では、65歳以上の単身無職世帯の平均消費支出は月14万8,445円でした。一方、可処分所得は月11万8,465円で、平均すると支出が収入を上回っています。
ただし、これは年金以外の収入も含む世帯の平均値です。すべての高齢者が赤字という意味ではなく、個人の生活費をそのまま示す数字でもありません。
ここまで調べてみると、私は「年金が多いか少ないか」だけではなく、住居費や家族構成を含めて、実際にいくら必要なのかを見ることが大切だと感じました。
では、高齢者は実際にどれくらいの年金を受け取り、毎月いくら使っているのでしょうか。次から具体的な数字を見ていきましょう。
年金だけでは暮らせないというニュースとは?
2026年10月15日、福島中央テレビは、定年後も働き続ける高齢者の暮らしを取り上げました。
私が気になったのは、同じ高齢者でも、働き続ける理由が大きく違うという点です。
記事では、生活費を補うために働く71歳の男性と、仕事に生きがいを感じる78歳の女性が紹介されています。
福島県いわき市で一人暮らし。年金は月約10万円で、午前1時に起きて新聞配達へ向かいます。食費を切り詰めながら、仕事の収入で生活を支えています。
福島県郡山市の野鳥の森学習館で週1〜2回勤務。好きな野鳥に関わりながら、人との交流や生活の張り合いを感じています。
71歳の男性は、スーパーで総菜を買っても、昼と夜に分けて食べるなど節約を続けています。
さらに、仕事を続けたいと思う一方で、病気になって働けなくなったときの生活を心配していました。
私は最初、高齢者が働く理由は年金が足りないからだと思っていました。しかし、今回のニュースでは、仕事そのものを楽しむ人の姿も紹介されています。
大切なのは、「働きたいから働く」のか、「働かなければ暮らせない」のかを分けて考えることだと感じました。
年金だけで生活できるかという疑問の背景には、収入の問題だけでなく、健康や働き方、老後の安心といった課題もあるようです。
では、実際に高齢者はどれくらいの年金を受け取っているのでしょうか。次は公的な統計から確認してみます。
高齢者の年金受給額は平均いくら?
年金だけで生活できるかを考える前に、まず気になるのが「高齢者は実際に毎月いくら年金をもらっているのか」という点です。
厚生労働省の「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」を調べてみると、国民年金と厚生年金では平均受給額に大きな違いがありました。
※厚生労働省の2024年度末の受給権者統計。厚生年金は主に民間企業の勤務経験者が対象となる第1号の老齢年金です。
私が意外に感じたのは、厚生年金の平均額が約15万円なのに対して、国民年金は約5万9千円という違いです。
ただし、厚生年金の15万円には老齢基礎年金の部分も含まれています。国民年金の平均額をさらに足すわけではありません。
| 年金の種類 | 男性 | 女性 |
|---|---|---|
| 国民年金 | 61,595円 | 57,582円 |
| 厚生年金 | 169,967円 | 111,413円 |
※厚生年金は第1号の老齢年金で、基礎年金を含みます。
特に厚生年金では男女の平均額に差があります。受給額は現役時代の給与や加入期間などに左右されるため、平均額だけで個人の事情を判断することはできません。
平均受給額は老後の収入を考える目安になりますが、実際の振込額とは異なります。年金から税金や社会保険料が差し引かれる場合もあるためです。
ここまで調べてみると、年金だけで生活できるかを判断するには、平均額だけでなく、自分が実際に受け取れる金額を確認することが大切だと感じました。
では、その年金で毎月の生活費をどこまでまかなえるのでしょうか。次は高齢者の支出を見ていきます。
高齢者の毎月の生活費はいくら必要?
年金の受給額が分かったところで、次に気になるのが「老後の暮らしには毎月いくら必要なのか」という疑問です。
総務省の2025年家計調査を調べてみると、65歳以上の無職世帯では、一人暮らしと夫婦暮らしで生活費に大きな違いがありました。
※総務省「家計調査」2025年平均。いずれも無職世帯の消費支出で、税金・社会保険料などは含みません。
私が意外だったのは、夫婦2人の生活費が、単身世帯の単純な2倍にはなっていないことです。
住居や家具、光熱費などは共同で使える部分があるため、人数が2倍になっても支出が同じ割合で増えるとは限らないようです。
| 主な支出 | 月額平均 |
|---|---|
| 食費 | 42,545円 |
| 住居費 | 11,416円 |
| 光熱・水道 | 15,565円 |
| 保健医療 | 8,388円 |
| 交通・通信 | 13,601円 |
※65歳以上の単身無職世帯。主な費目のみ抜粋しており、合計は消費支出全体とは一致しません。
ここで注意したいのが住居費です。平均では月約1万1千円ですが、持ち家の人も含まれているため、賃貸住宅で暮らす人の家賃を示しているわけではありません。
「老後の生活費は平均いくら」と聞くと、その金額があれば安心だと思いがちです。しかし、平均額はあくまで目安。家賃の有無や健康状態によって必要な金額は変わります。
つまり、年金だけで生活できるかを考える際は、平均生活費に加えて、自分の住居費や医療費などを確認することが大切そうです。
なお、今回の金額は実際の平均支出であり、老後に最低限必要な生活費を示す基準ではありません。
年金月10万円で一人暮らしはできる?
今回のニュースでは、月約10万円の年金を受け取りながら、新聞配達を続ける71歳の男性が紹介されていました。
では、年金月10万円だけで一人暮らしをすることは可能なのでしょうか。
気になったので、毎月の支出を仮定して、簡単な家計シミュレーションを作ってみました。
| 支出項目 | 月額(仮定) |
|---|---|
| 家賃 | 35,000円 |
| 食費 | 30,000円 |
| 光熱・水道 | 12,000円 |
| 通信費 | 4,000円 |
| 日用品 | 5,000円 |
| 医療費 | 5,000円 |
| 支出合計 | 91,000円 |
※これは説明用に設定した仮の家計です。実際の統計平均やニュースの男性の支出内訳ではありません。年金10万円は手取り額と仮定しています。
計算上は毎月9,000円残りますが、ここには衣服の購入、交通費、家電の買い替え、冠婚葬祭などを十分に含めていません。
さらに、年金10万円が税金や社会保険料を差し引く前の金額なら、実際に使えるお金は少なくなる場合があります。
月9,000円の余裕があっても、急な入院や家電の故障などが重なれば、家計が苦しくなる可能性があります。毎月の支出をまかなえることと、将来も安心して暮らせることは別だと感じました。
また、家賃が月5万円なら、このモデルでは支出が10万6,000円となり、毎月6,000円不足します。
ここまで整理すると、年金月10万円で一人暮らしは不可能とは言い切れないものの、特に賃貸住宅では余裕の少ない生活になりやすいと考えられます。
年金だけで生活できるかを判断するには、日々の節約だけでなく、予想外の出費に対応できるかも重要になりそうです。
年金だけで生活できる人とできない人の違いは?
同じように年金を受け取っていても、老後を比較的安心して過ごせる人と、働かなければ暮らしが厳しい人がいます。
その違いは、年金の金額だけで決まるのでしょうか。気になって調べてみると、住まいや家族の状況、健康状態なども大きく関係することが分かりました。
| 条件 | 生活に余裕が生まれやすい | 負担が大きくなりやすい |
|---|---|---|
| 住まい | 住宅ローンの返済がない | 家賃やローン返済が続く |
| 家族構成 | 世帯内で生活費を分担できる | 一人で固定費を負担する |
| 健康状態 | 医療・介護の負担が比較的小さい | 継続的な治療や介護が必要 |
| 貯蓄・負債 | 急な支出に備えられる | 借金返済や貯蓄不足がある |
※一般的な家計への影響を整理したもので、すべての世帯に当てはまるわけではありません。
特に気になったのは、住まいの違いです。厚生労働省の資料でも、高齢単身世帯では借家の住居費負担が持ち家より大きいことが示されています。
ただし、持ち家でも固定資産税や修繕費が必要です。持ち家なら必ず年金だけで暮らせる、というわけではありません。
貯蓄があれば、一時的に生活費が不足しても補える場合があります。ただし、毎月取り崩す生活が続けば、いずれ残高は減っていきます。
つまり、今の生活を維持できるかと、その生活を長く続けられるかは別の問題なのです。
私も最初は、年金を多く受け取る人ほど安心だと思っていました。しかし、住宅費や借金の返済などによっては、受給額が多くても生活が苦しくなる可能性があります。
年金だけで生活できる人とできない人を、受給額だけで分けることはできません。住まい、家族、健康、貯蓄など、複数の条件が重なって暮らしやすさが変わると考えると理解しやすいと感じました。
なお、公表されている家計統計だけでは、こうした条件のどれが個々の高齢者の生活を決定的に左右しているかまでは分かりません。
大切なのは、年金額だけで安心・不安を判断せず、自分の生活条件を合わせて考えることだと思います。
年金だけで生活できない理由と老後の課題

年金だけで生活できるかを考えるうえで、気になるのが物価高や高齢者の働き方です。
今回のニュースでも、生活費を補うために働く人がいる一方、仕事に生きがいを感じて働き続ける人が紹介されていました。
なぜ年金だけでは暮らしが厳しくなるのでしょうか。高齢者が働き続ける背景や、働けなくなったときの不安についても整理してみます。
年金だけでは生活が苦しくなるのはなぜ?
年金だけでは暮らしが厳しくなる理由として、物価高を思い浮かべる人は多いと思います。
しかし、調べてみると、それだけではありませんでした。現役時代の働き方や年金制度の仕組みも、老後の収入に影響しているのです。
年金額は加入期間や過去の給与などによって変わります。働いていた期間が短い場合などは、受け取る年金が少なくなることがあります。
公的年金には、物価や賃金の変化を反映しながら、年金額の伸びを調整する仕組みがあります。物価が上がった分だけ、必ず年金が増えるわけではありません。
現役時代と違い、退職後は給与収入がなくなる人もいます。生活費が増えても、仕事を再開することが難しい場合があります。
ここで私が気になったのが、年金額を調整する「マクロ経済スライド」という制度です。
日本年金機構によると、これは少子高齢化などを踏まえ、将来の年金財政を維持するために、年金額の伸びを調整する仕組みです。
厚生労働省の公表資料では、2026年度の年金額は、国民年金(基礎年金)が1.9%増、厚生年金の報酬比例部分が2.0%増となりました。
ただし、物価の変動率がそのまま反映されたわけではなく、賃金の動向やマクロ経済スライドによる調整が行われています。
私も最初は、年金が増額されれば生活は楽になると思っていました。しかし、年金の増加率が物価上昇率を下回れば、買えるものの量が減る場合があります。
年金だけで生活が苦しくなる理由は、単純に「年金が減ったから」とは限りません。現役時代に決まる受給額の違いに加え、退職後の収入の変化や、物価と年金の増え方の違いも関係していると理解しました。
つまり、年金だけで生活できるかは、受給額だけでなく、その金額でどれだけの生活を維持できるかという視点も重要なのだと思います。
物価高は年金生活にどのような影響を与える?
スーパーで買い物をすると、以前より食品が高くなったと感じることがあります。年金で暮らす高齢者にとって、この値上がりはどれほどの負担になるのでしょうか。
気になって最新の物価統計を調べてみると、物価高は毎月の支出だけでなく、生活の選択肢にも影響することが分かりました。
全国の物価が全体として前年より上昇していることを示します。ただし、すべての商品が同じ割合で値上がりしたわけではありません。
では、実際の暮らしでは何が変わるのでしょうか。特に気になるのは、簡単には減らせない日常の支出です。
米や野菜、総菜などが値上がりすると、同じ予算では買える量が少なくなる場合があります。
電気・ガス料金が上がると、夏や冬の家計負担が増えます。健康のために必要な冷暖房を無理に控えることにも注意が必要です。
生活必需品への支出が増えると、趣味や外食、友人との交流に使えるお金が減る可能性があります。
私が特に気になったのは、節約できるものには限界があることです。
例えば、食費を減らそうとしても、健康を維持するためには必要な栄養を取らなければなりません。冷暖房も同じです。
仮に毎月8万円で購入していた商品やサービスが、すべて同じように2%値上がりした場合、同じものを買うには8万1,600円が必要になります。
※説明用の仮定です。実際の高齢者世帯の物価上昇率や支出増加額を示すものではありません。
つまり、生活の内容を変えなくても支出が増える場合があるのです。
物価高の問題は、単に買い物代が増えることだけではありません。限られた収入の中で、食事や健康、楽しみのどこにお金を使うか、選択を迫られやすくなることも大きな課題だと感じました。
年金だけで生活できるかを考えるときは、現在の生活費だけでなく、今後の値上がりによって暮らしにどのような影響が出るかも考えておく必要がありそうです。
高齢者が働き続ける理由とは?
定年を迎えたあとも働く高齢者がいます。年金だけで生活できないからなのか、それとも仕事が好きだからなのでしょうか。
内閣府の調査を調べてみると、収入を得ることが最も多い理由である一方、健康や自分の能力を生かすことも重視されていると分かりました。
※内閣府「令和6年度 高齢者の経済生活に関する調査」。60歳以上の就業者に主な理由を1つ選んでもらった結果です。65歳以上だけの割合ではありません。
収入のために働く人が半数を超えているのは印象的です。ただし、この数字だけで、その全員が年金不足に困っているとは判断できません。
さらに興味深かったのは、「働く理由」と「どんな仕事を選ぶか」は必ずしも同じではないという点です。
※同調査。現在の仕事を決めた理由を最大3つまで選ぶ複数回答です。
つまり、収入が必要でも、無理なく通えることや、これまでの経験を生かせることを大切にしている人がいるのです。
働く主な理由では「収入」が最多なのに、仕事を選ぶ条件では「経験を生かせる」が上位でした。高齢者の仕事は、お金だけでなく、体力や生活リズムとの両立も大切なのだと感じました。
一方、同じ調査では、仕事をしていない理由として「健康上の理由」が33.7%で最多でした。働きたい気持ちがあっても、健康状態によっては難しい場合があります。
年金だけで生活できるかという問題を考えるとき、高齢者が働いている理由だけでなく、働き続けられる環境があるかにも目を向ける必要がありそうです。
年金をもらいながら働くことはできる?
年金を受け取り始めたら、もう働いてはいけないのでしょうか。今回のニュースを読んで、そんな疑問を持つ人もいるかもしれません。
日本年金機構の説明を調べてみると、年金をもらいながら働くことは可能です。ただし、働き方や収入によっては、老齢厚生年金の一部が支給停止になる場合があります。
老齢厚生年金は全額支給されます。
超えた金額の半分が、老齢厚生年金から支給停止されます。
※2026年度の基準額です。判定には、老齢厚生年金の報酬比例部分と、賞与を月割りした額を含む賃金を使います。手取り給与と年金振込額の単純な合計ではありません。
この制度は「在職老齢年金」と呼ばれています。
2026年3月までは基準額が月51万円でしたが、4月から65万円に引き上げられました。働きながら年金を受け取りやすくするための見直しです。
支給停止の対象になるのは老齢厚生年金です。国民年金から支給される老齢基礎年金は、働いて収入を得ても、この制度によって減額されません。
また、65歳以上70歳未満で厚生年金に加入して働く人は、加入期間が増えた分が毎年の年金額に反映される仕組みもあります。
私が意外だったのは、働くと必ず年金が減るわけではなく、一定の条件を超えた場合に調整されるという点です。
年金をもらいながら働くことは制度上認められています。ただし、給与額だけでなく、厚生年金への加入状況や賞与の有無などによって扱いが変わるため、自分の条件で確認することが大切です。
年金だけで生活できるか不安な人にとって、働いて収入を補うことは一つの選択肢です。ただし、年金と給与を両方受け取れることと、無理なく働き続けられることは別の問題でもあります。
病気などで働けなくなったらどうなる?
年金だけでは生活が厳しく、仕事の収入で暮らしを支えている場合、心配なのが病気やけがで働けなくなったときです。
収入が減るだけでなく、治療や介護が必要になることもあります。そこで、どのような公的支援があるのか調べてみました。
会社の健康保険に加入する人が、業務外の病気やけがで働けず、給与を十分に受け取れない場合などに利用できる制度です。加入先や受給条件の確認が必要です。
病気やけがによる障害が一定の状態に該当する場合に検討できる制度です。ただし、初診日や年金加入状況などに条件があり、高齢になってからの発病ですべて対象になるわけではありません。
年金などの収入や資産を活用しても生活が成り立たない場合、世帯の状況に応じて利用を検討できます。相談先は地域の福祉事務所です。
ここで注意したいのは、病気で働けなくなったからといって、すべての制度が自動的に利用できるわけではないという点です。
例えば、傷病手当金は国民健康保険の加入者に一律で支給されるものではありません。また、老齢年金を受け取っている場合、ほかの給付との調整が必要になることもあります。
高齢者の健康や介護、暮らし全般の不安は、地域包括支援センターに相談できます。生活費が足りない場合は福祉事務所、年金の受給条件は年金事務所、傷病手当金は加入する健康保険の窓口が相談先になります。
私が調べていて感じたのは、働けなくなったときの問題は、収入が減ることだけではないということです。
病気の治療や日常生活の支援が必要になると、家計の問題と健康の問題が同時に起こる可能性があります。
高齢者が働き続けられることは心強い一方、仕事の収入を前提にした暮らしには、健康を崩したときの不安もあります。利用できる制度や相談先を知っておくことが、生活を守る備えになると感じました。
年金だけで生活できるかを考える際には、元気に働ける間の収入だけでなく、働けなくなった場合の暮らしにも目を向ける必要がありそうです。
年金だけで生活するために必要なことは?
ここまで調べてきて、年金だけで生活するには、単に節約を頑張るだけでは難しい場合もあると感じました。
では、今からできることは何でしょうか。大切なのは、自分が使えるお金を正確に把握し、支出の優先順位を決めることだと思います。
これから受給する人は「ねんきんネット」で将来の年金見込額を試算できます。すでに受給している人は、年金振込通知書などで実際の振込額を確認しましょう。
通信契約や保険料、使っていない有料サービスなどを確認します。食費や冷暖房を無理に削る前に、契約内容を見直す方法もあります。
毎月の家計簿には表れにくい税金、保険の更新、家電の買い替えなどもあります。年間の予定を整理すると、突然の出費に備えやすくなります。
私が特に重要だと感じたのは、年金の「額面」と、実際に振り込まれる金額を区別することです。
年金から介護保険料などが差し引かれる場合もあるため、生活費を考える際は手元に入る金額を基準にする必要があります。
年金収入などが一定基準以下の人には、「年金生活者支援給付金」という制度があります。
65歳以上の老齢基礎年金受給者で、世帯全員が住民税非課税であることなど、複数の条件を満たす場合に、年金に上乗せして支給される仕組みです。
※年金が少ない人全員に支給されるわけではありません。対象になるかどうかは日本年金機構などで確認できます。
ただし、固定費を見直しても収入が足りない場合があります。そのようなときまで、節約だけで解決しようとする必要はありません。
年金だけで生活するための準備は、「いくら節約するか」を考えることだけではありません。受給額を確認し、支出を整理し、利用できる制度を調べる。この順番で考えると、自分に必要な対策が見えやすくなると感じました。
年金だけで生活できるか不安な場合は、一人で抱え込まず、年金事務所や自治体の相談窓口を利用することも大切です。生活に必要な支出まで無理に削らないことを意識したいですね。
まとめ|年金だけで生活できるかは何で決まる?
今回は、高齢者が働き続けるニュースをきっかけに、年金だけで生活できるかについて調べてみました。
調べる前は、年金の受給額が多いか少ないかで、老後の暮らしが決まると思っていました。しかし、実際にはそれほど単純ではないようです。
同じ受給額でも、住まいや家族構成によって生活の負担は異なります。
食品や光熱費などが値上がりすると、限られた収入でのやりくりが難しくなります。
生活費を補うために働く人もいれば、健康や生きがいを大切にする人もいます。
病気やけがによる収入の変化を考え、公的制度や相談先を知っておくことも大切です。
今回のニュースで特に印象に残ったのは、「働きたいから働く人」と「働かなければ生活が難しい人」がいることでした。
高齢になっても働けることは前向きな面があります。しかし、働くことを選べる暮らしと、働かざるを得ない暮らしには、大きな違いがあると感じます。
年金だけで生活できるかを考えることは、単に老後のお金を計算することではありません。年齢を重ねても、自分らしい暮らしを続けられるかを考えることでもあると思いました。
年金制度や物価の動きは、これからも変化していきます。だからこそ、まずは自分の年金額と生活に必要なお金を把握し、無理のない暮らし方を考えることが大切なのではないでしょうか。
年金だけで生活できるかは、受給額と支出のバランス、そして将来の変化にどれだけ備えられるかによって変わる。これが今回、調べて分かった一番のポイントです。
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この記事で参考にした資料
この記事は、報道内容に加え、厚生労働省・総務省・内閣府・日本年金機構などの公表資料を参考に作成しました。
※各資料の調査対象・調査時期は異なります。年金額や制度の適用条件は、最新の公表情報をご確認ください。


