健康診断で「egfrが低い」と書かれているのを見て、ドキッとしたことはありませんか?
でも、体はいつも通りだし、痛みもない。
だから
「このまま様子見でいいのかな…」
と、よく分からないまま不安だけが残る人はとても多いです。
実は、egfrが低い状態でも、はっきりした症状が出ないことは珍しくありません。
むしろ、だるさやむくみ、尿の変化など、見逃しやすいサインから始まるケースが多いのです。
とはいえ、ネットで調べると難しい説明や怖い話ばかりで、余計に混乱してしまいますよね。
「すぐ病院?」
「年齢のせい?」
「放っておくと危ない?」
と、頭の中がぐるぐるするのも無理はありません。
この記事では、egfrが低いときに体に出やすいサインや、様子見でいい場合・注意が必要な場合を、初心者にも分かる言葉で整理します。
数字に振り回されず、今の自分に必要な行動が分かるようになるので、ぜひ最後まで読んでみてください。
- egfrが低いと症状が出にくい
- だるさ・むくみは初期サイン
- 尿の変化は見逃し厳禁
- 様子見と受診の目安を整理
- 生活見直しは無理なく続ける
egfrが低いときに体に出やすい要注意サインとは

健康診断で「egfrが低い」と言われても、体に特別な異変を感じない人は少なくありません。
腎臓は症状が出にくい臓器のため、数値が下がっていても気づきにくいのが特徴です。
ここでは、egfrが低いときに実は見逃されやすい体のサインを、日常感覚でわかりやすく整理します。
egfrが低いのに自覚症状が出にくい理由
「症状がない=問題なし」とは限らない
腎臓の数値は、体ががんばって調整しているあいだは表面上ふつうに生活できることがあります。 だからこそ、まずは「仕組み」を知っておくと、焦りすぎずに判断しやすくなります。
⚠️ 注意
ここでの説明は「一般的な考え方」です。あなたの体の状態を断定するものではありません。 症状が強い・急に悪化した感じがある場合は、自己判断せず医療機関へ。
腎臓は「沈黙の臓器」と言われる意味
腎臓は、ざっくり言うと血液をきれいにして、水分や塩分のバランスを整える「フィルター係」です。 しかもこの仕事、片方が弱ってももう片方(や残った機能)がカバーしてくれたり、体全体が調整してくれたりします。
なぜ「沈黙」になりやすい?
- 体が代わりに調整してしまい、困っているサインが表に出にくい
- 悪化してもゆっくり進むことがあり、変化に慣れてしまう
- 「だるい」などが他の原因でも起きるので見分けが難しい
結果として起こること
- 早い段階では症状ゼロのことがある
- 気づいたときには「むくみ」「息切れ」など別のサインで出ることがある
- だから健診の血液・尿検査が大事になりやすい
ポイント解説:「沈黙の臓器」という表現は、腎臓の病気が早い段階で症状が出にくいことを表す言い方です。 つまり、症状がないから安心…ではなく、数値の変化を早めに拾うことが大切になります。
小学生でもわかるたとえ:腎臓は「掃除機」みたいなもの
腎臓は、お部屋のホコリを吸う「掃除機」みたいな役目です。少し吸う力が弱っても、最初は部屋が一気に汚れません。 でも、じわじわホコリがたまってくると、あとから困ることがあります。だから早めに気づくために数字を見る、というイメージです。
数値が下がっても痛みが出にくい仕組み
「腎臓が悪いなら、どこか痛くなるんじゃないの?」と思いがちですが、慢性的な腎臓の機能低下(egfrが低い)だけでは痛みが出ないことがよくあります。 これは、腎臓のダメージがあっても、痛みのスイッチが入りにくいケースが多いためです。
「痛み」が出やすいのはどんなとき?
- 尿の通り道が詰まる(結石など)
- 腎臓が腫れる(尿がたまる・炎症など)
- 感染(腎盂腎炎など)
こういうときは、背中〜わき腹に痛みが出たり、発熱や吐き気が出たりすることがあります。
逆に「egfrが低い」だけだと…
- 痛みがゼロでもおかしくない
- あっても「だるい」「むくみ」などあいまいになりやすい
- だから検査で気づくことが多い
「痛くないから大丈夫」と決めつけないのがコツです。
【比較あり】痛みが出るケース/出にくいケース
| ケース | 体の感じ | 気づき方 |
|---|---|---|
| egfrが低い(慢性的な機能低下) | 痛みは出にくい/だるさなどが中心 | 健診の血液・尿検査で発見が多い |
| 結石・詰まり(尿が流れにくい) | 背中〜わき腹の強い痛みが出やすい | 症状で気づいて受診につながりやすい |
| 腎臓の感染(発熱など) | 発熱・痛み・だるさなどが出やすい | 症状+検査で確認することが多い |
※「痛みがある=腎臓が悪い」とは限りません。腰や背中の痛みは筋肉や骨が原因のことも多いです。
今すぐ確認!こんなときは早めに医療機関で相談
- 背中〜わき腹の強い痛み+吐き気
- 発熱+腰のあたりの痛み(感染の可能性)
- 血尿が出た/尿が出にくい
こういう症状は「egfrが低い」だけの話ではない可能性があるので、医療機関で確認が安心です。
補足:「沈黙の臓器」「早い段階は症状が出にくい」という点は、複数の公的・専門機関が一貫して説明しています。具体的な出典は本文外の参考情報にまとめます。
egfrが低いときに見逃しやすい初期の変化
egfrが低いときにやっかいなのは、「はっきりした異常」として感じにくい変化から始まることです。 痛みや強い症状ではなく、「いつもとちょっと違うかも?」というレベルのサインが多くなります。
ここでは、日常生活の中でつい見逃しがちな初期の変化を、感覚ベースで整理します。
なんとなく続くだるさ・疲れやすさ
こんな感覚、ありませんか?
- しっかり寝たのに疲れが残る
- 夕方になると体が重い
- 以前より動くのが面倒に感じる
egfrが低いと、体の中の不要なものの処理がスムーズにいかなくなることがあります。 その影響が、「だるさ」「疲れやすさ」として、じわっと出る場合があります。
見逃されやすい理由
- 年齢のせいと思いやすい
- 仕事・家事の疲れと区別しにくい
- 数日で治ることもあり様子見しがち
そのため、「体調不良」として片づけられやすく、egfrとの関係に気づきにくくなります。
補足: だるさ・疲れやすさは、睡眠不足、ストレス、貧血、甲状腺など他の原因でもよく起こります。 「egfrが低いと必ずだるくなる」と言い切れる訳ではありません。 ただし、数値の低下と同時に続く場合は無関係とは言い切れないと考えられます。
朝や夕方に気づきやすいむくみ
egfrが低いとき、体の中の水分バランスの調整がうまくいかないことがあります。 その結果として出やすいのが、「むくみ」です。
朝に気づきやすいむくみ
- まぶたが腫れぼったい
- 顔全体がぼんやり大きく見える
寝ているあいだに水分が上半身に集まりやすいため、朝に目立つことがあります。
夕方に出やすいむくみ
- 靴下の跡がくっきり残る
- 足首・すねがパンパンに感じる
重力の影響で、水分が下半身にたまりやすくなるためです。
【比較あり】むくみの見分け方のヒント
| ポイント | 気づき方 |
|---|---|
| 指で押してみる | へこんだ跡がしばらく残るとむくみの可能性 |
| 時間帯の変化 | 朝と夕方で出方が変わる |
| 左右差 | 両足に出ることが多い |
要注意ポイント
むくみは、塩分のとりすぎ、長時間立ちっぱなし、女性ホルモンの変化などでも起こります。 ただし、以前より明らかに増えた・長く続く場合は、egfrの低下とあわせて確認する価値があります。
egfrが低いときに起こりやすい尿のサイン
egfrが低いときの体のサインは「だるさ」や「むくみ」みたいにぼんやりしたものだけ…と思われがちですが、実は尿の変化がヒントになることもあります。ただし尿は、食事・水分・運動・薬・体調でも変わるので、1回だけで決めつけないのが大事。
ここでは「見方のコツ」をやさしく整理します。
尿の量・回数が変わるケース
「回数」が気になるパターン
- 夜中にトイレで目が覚めることが増えた
- 昼間も「さっき行ったのに…」が多い
- 逆に、長時間トイレに行かなくても平気になった
回数は、水分量・カフェイン・冷え・睡眠でも変わります。だから続くかどうかがチェックポイントです。
「量」が気になるパターン
- 回数は多いのに1回の量が少ない
- いつもより明らかに出にくい感じがする
- 逆に、やたらと多い日が続く
egfrが低い状態では、体の水分調整がうまくいかず、尿の出方がブレやすいことがあると考えられます。
要注意ポイント:こういう変化は「早めに相談」寄り
- 尿がほとんど出ない状態が続く(急に減る)
- 排尿時の強い痛み・発熱・腰のあたりの痛みがセットで出る
- むくみや息苦しさなど、他の症状も一緒に悪化している
※ここは個人差が大きいので「断定」ではなく、危ないサインの可能性があるという意味です。
【比較あり】「一時的」っぽい変化と「続く」変化の見分け方
| 見方 | 一時的に起こりやすい例 | 続くなら確認したい例 |
|---|---|---|
| 回数 | 寒い日、カフェイン、寝不足 | 夜間頻尿が続く/急な変化が固定化 |
| 量 | 運動後の発汗、飲水量の増減 | 明らかに減る/むくみとセット |
| 感じ方 | その日だけ違和感 | 数日〜数週間、同じ傾向が続く |
泡立ちや色の変化に注意するポイント
尿の泡立ちや色は、毎日なんとなく見ているようで、実は記憶があいまいになりやすいポイントです。 でも、ここは「変化」が出ると気づきやすいので、見方のルールを決めておくとラクです。
泡立ち:気にしすぎNGだけど、続くなら要チェック
- 勢いよく出すと、誰でも泡は立つ
- ポイントは、泡がいつまでも消えない感じ
- 「毎回そう」「最近ずっと」が続くなら確認価値あり
泡が長く残るのは、尿の中にたんぱくが混ざる場合などで起こることがある、と考えられます。
色:濃い=悪いとは限らない(でも例外あり)
- 水分が少ないと濃い黄色になりやすい
- ビタミン剤で色が濃くなることもある
- ただし、赤い・茶色いは別枠で注意
「いつもと違う色が続く」「痛み・発熱とセット」なら、早めに相談が安心です。
今すぐ確認!尿チェックをラクにするコツ
- 毎回ガン見しない。1日1回だけ軽く確認でOK
- 気になったら「泡」「色」「回数」を3日メモ(スマホで十分)
- 健診の尿検査(たんぱく・潜血)とセットで見る
知っておかないと危険!「色」で急ぎ相談したい目安
- 尿が赤い/コーラみたいに茶色い
- 血のかたまりっぽいものが混ざる
- 強い痛み、発熱、背中〜わき腹の痛みがある
※ここはegfrの話に限らず、別の原因が隠れていることがあるので「急ぎ相談」の目安として覚えておくと安心です。
補足: 泡立ちや色の変化は、一次情報でも「腎臓の異常(たんぱく尿・血尿など)のヒントになりうる」とされる一方、 水分・食事・薬でも変わります。ここでは断定を避け、「続くかどうか」を軸に整理しました。
egfrが低い人が日常で気づきにくい体調変化
egfrが低いときのサインは「むくみ」や「尿の変化」みたいに分かりやすいものだけじゃなく、生活の質がじわっと落ちるタイプの変化もあります。ただ、こういう変化は「忙しいから」「年齢のせい」で片づけられやすいので、気づくための視点を用意しておくのがコツです。
「変化が続くか」を見るためのミニルール
- 1日だけで判断しない(3日〜1週間の流れで見る)
- 「食欲」「体重」「頭の回転」をセットで見る
- 体調が悪い日は、睡眠・水分・ストレスも一緒にメモしておく
食欲低下や体重の変動
見逃しやすい「食欲」の変化
- お腹は空くけど、食べ始めるとすぐ満足する
- こってり系がしんどいと感じる日が増える
- 「なんとなく」食事が面倒になる
腎臓の状態が影響する体調変化の中には、こうしたじわじわ系があると考えられます。
体重は「増える」も「減る」もあり得る
- むくみが強い日は体重が増えやすい
- 食欲低下が続くと体重が落ちることも
- 筋肉量が減ると、見た目より体重が減りやすい
体重は「脂肪」だけでなく、水分や筋肉でも動くので、増減の理由を分けて考えるのがコツです。
補足: 食欲低下や体重変動は、胃腸の不調・ストレス・睡眠・ホルモン変化などでもよく起こります。 現時点で「egfrが低いと必ず食欲が落ちる」と言い切れる強い一次情報はありません。 ただし、数値の変化(egfr低下)と同時期にじわじわ続く場合は、関連がある可能性もあると考えられます。
集中力が落ちたと感じるとき
「最近、頭が回らない」「ミスが増えた」みたいな集中力の低下も、体調のサインとして出ることがあります。 ただし、これも腎臓だけが原因とは限らないので、ここでは“見分けのヒント”として整理します。
こんな「頭の変化」は要チェック
- いつもより考えるのが遅い気がする
- 簡単な作業でうっかりが増える
- 会話中に言葉が出てこないと感じる
腎臓との関係が“ありそう”なときの共通点
- だるさ・むくみなど他のサインも同時にある
- 体調が悪いのに睡眠で回復しない日が続く
- 食欲や体重の変化とセットで起きている
【比較あり】「疲れの集中力低下」vs「体調サインっぽい集中力低下」
| 視点 | 疲れ・睡眠不足寄り | 体調サイン寄り(確認したい) |
|---|---|---|
| 回復 | 寝るとだいぶ戻る | 寝ても戻りにくい日が続く |
| 同時の変化 | 集中力だけが落ちる | だるさ・むくみ・食欲なども一緒 |
| 期間 | 数日で落ち着きやすい | 1〜2週間以上続くなら相談を検討 |
※この表は「断定」ではなく、日常での切り分けヒントです。気になる場合は健診結果(egfr・尿検査)と合わせて相談が安心です。
見落とし厳禁!受診を急ぎたいパターン
- 急にぼーっとして会話が成り立ちにくい
- 意識が遠のく感じがある/強い息切れや胸の苦しさがある
- 発熱や強い脱水(ぐったり・尿がほとんど出ない)がある
こういう場合は腎臓以外の原因も含めて、早めに医療機関で確認するのが安全です。
egfrが低い状態で注意したい「年齢別」のサイン
egfrの数値は、年齢によって見え方が変わるのがややこしいポイントです。 若い人と同じ物差しで判断すると、不安になりすぎたり、逆に安心しすぎたりすることがあります。
ここでは、年齢ごとに気づきやすいサインと、判断が難しくなる理由をやさしく整理します。
年齢別に見るときの基本ルール
- 数値は単発で決めない(前回・前年と並べて見る)
- 「年齢のせい」と「病気のサイン」を切り分ける
- 体感の変化(生活のしづらさ)も判断材料に入れる
50代以降で起こりやすい変化
体に出やすい「じわっと系」
- 疲れが翌日に残りやすい
- むくみが夕方まで引かない
- トイレの回数や量が安定しない
50代以降は、腎臓だけでなく、血圧・血糖・ホルモンの影響も重なり、変化がゆっくり・分かりにくくなります。
数値の動きで気にしたいポイント
- egfrが少しずつ下がり続ける
- クレアチニンがじわっと上向く
- 「60前後」を行き来する状態が固定化
年齢の影響もありますが、傾向として下がり続ける場合は、生活や受診の見直しポイントになります。
補足: eGFRは加齢で下がる傾向があることは知られていますが、 「50代だからこの数値でOK」と一律に決められる明確な一次基準はありません。 そのため、前年との比較・他の症状とのセットで判断するのが現実的です。
高齢になるほど判断が難しくなる理由
高齢になると、「egfrが低い=すぐ危険」とも、「年齢のせいだから放置」で済むとも言い切れなくなります。 判断が難しくなるのには、いくつかの理由があります。
数値が「低く見えやすい」理由
- 筋肉量が減り、クレアチニンが低めに出やすい
- その結果、egfrが実態より低く/高く見えることがある
- 脱水や体調でブレやすい
体感が当てになりにくい理由
- もともとの活動量が少なく変化に気づきにくい
- だるさや食欲低下を年齢のせいにしがち
- 複数の病気・薬が重なって影響する
【比較あり】高齢期の「見極めヒント」
| 視点 | 年齢の影響が大きそう | 確認を急ぎたい |
|---|---|---|
| 変化のスピード | 数年かけてゆっくり | 数ヶ月でガクッと下がる |
| 生活への影響 | 特に困らない | 日常動作がつらい |
| 他のサイン | ほぼなし | むくみ・尿変化・息切れが重なる |
要注意ポイント
高齢期は「様子見」が安全な場合もありますが、急な変化や生活に支障が出るサインがあれば、 年齢に関係なく医療機関での確認が安心です。
egfrが低いときに放置しないための判断ポイント

egfrが低いと言われたとき、「すぐ病院?」「様子見でいい?」と迷う人は多いはずです。
数値だけを見て過度に不安になる必要はありませんが、放置してよいケースと注意すべきケースがあります。
この章では、egfrが低いときにどう考え、どう行動すればよいかの判断ポイントを整理します。
迷ったらこの順番で見る(ざっくり判定フロー)
- 今回のegfrは60以上?60未満?
- 前回(できれば3か月以上前)と比べて、下がり続けてる?
- 尿検査(たんぱく/アルブミン・潜血)で異常がある?
- むくみ・息切れ・強いだるさ等が“増えてきた”?
※「egfrが低い=即アウト」ではなく、“続くか”と“セットの異常があるか”で判断の精度が上がります。
egfrが低い数値はどこから要注意なのか
結論から言うと、目安としてよく使われる境目は「60」です。 ただしこれは「60を切ったら全員が重病」という意味ではありません。
多くの資料では、egfrが60未満の状態が3か月以上続くなどが「慢性腎臓病(CKD)」の判断に使われます(尿中アルブミンなど他の所見も大事)。
60以上・60未満の考え方
egfr 60以上:安心“寄り”だけど条件つき
- 60〜89は「早期の腎臓の問題の可能性」と説明されることがあります
- ただし、尿検査で異常がないなら「CKD扱いにならない」こともある(G1/G2は“腎障害の証拠”が必要)
- 目標は「数値を上げる」より下げないこと
参考:GFRカテゴリー(G1〜G5)の整理では、60〜89はG2、45〜59はG3aなどとされています。
egfr 60未満:要注意“ゾーン”に入る
- 45〜59(G3a):軽〜中等度の低下として扱われやすい
- 30〜44(G3b):合併症や薬の調整が話題になりやすい
- 15〜29(G4):かなり低い。専門的フォローが必要になりやすい
- <15(G5):腎不全(腎代替療法の話が出る領域)
一般向け説明でも「15〜59は腎臓の病気の可能性」とされます。
【比較あり】数字だけで不安になりすぎないための見方
| 状態 | よくある勘違い | 現実的なチェック |
|---|---|---|
| 60以上 | 「絶対大丈夫」 | 尿検査・血圧・前年との比較で“油断しない” |
| 60未満 | 「もう手遅れ」 | 3か月以上続くか・下がり方が速いか・尿異常があるか |
| 高齢で60前後 | 「年齢のせいだから放置」 | “傾向”と“尿の異常”を優先して判断 |
年齢を踏まえて見るときの注意点
年齢の話が難しいのは、年を取るとGFRが下がっていくのは“よくあること”だからです。 実際、「健康な高齢者でもGFRが60を下回る人がいる」という議論もあります。
注意①:高齢だと「見た目の数値」がブレやすい
- 筋肉量が少ないと、クレアチニン由来の計算が実態とズレることがある
- 脱水・食事・体調で一時的に動く
だから「1回の結果」より、複数回の結果が重要になります。
注意②:「60以上は数字がざっくり」な場合もある
- 計算式や精度の都合で、機関によっては60以上を「≥60」表示にする話があります
- 「69.4」など細かい数字に一喜一憂しすぎない
NIDDK(米国の公的機関)でも、eGFRが60以上の扱いに言及があります。
要注意ポイント:年齢より優先して見るべきもの
- egfrが下がり続けている(前年より明らかに低い、下がるスピードが速い)
- 尿検査でたんぱく(アルブミン)などの異常がある
- むくみ・息切れ・強いだるさなどが増えてきた
ここが揃うなら「年齢のせい」で片づけず、腎臓内科などで相談する価値が高いです。
補足: 「年齢別にegfrはいくつならOK」という“万能の合格ライン”は、現実には作りにくいです。 ガイドラインでもCKDの基準として「GFR<60が3か月以上」などが使われますが、 高齢者での解釈には議論があることが示されています。
「egfrが低いって結局どこから要注意?」を もう少し丁寧に確認したい人は、 腎臓の数値の見方(クレアチニン・eGFR)をまとめた別記事 で全体像を先に押さえるのが近道です。
egfrが低いときに「様子見」でよい場合と注意が必要な場合
egfrが低いと言われたとき、「今すぐ病院?それとも様子見?」で迷う人がとても多いです。 大切なのは、一時的なブレなのか、続く低下なのかを見分けること。
ここでは、様子見でよい可能性が高いケースと、注意して動いたほうがいいケースを、判断の軸で整理します。
まずはこの3点をチェック
- 前回(3か月以上前)と比べて戻る気配があるか
- 尿検査(たんぱく・潜血)に新しい異常が出ていないか
- むくみ・息切れ・強いだるさなど体感の変化が増えていないか
一時的な低下の可能性
「一時的」になりやすいきっかけ
- 脱水(暑さ・発熱・下痢・飲水不足)
- 健診前の食事・運動の影響
- 一時的な体調不良や感染症
- 痛み止め(NSAIDs)など腎臓に負担が出やすい薬の使用
こうした要因があると、egfrは一時的に下がることがあります。
様子見しやすいサイン
- 前回より元に近づく、または回復した
- 尿検査に新しい異常がない
- 体調は普段どおりで生活に支障がない
この場合は、生活を整えて再検で確認する選択肢があります。
補足: 一時的な低下は多くの公的資料でも言及されていますが、「何週間で必ず戻る」と断言できる一次情報はありません。 そのため、原因がはっきりしていて回復傾向があるかを目安にします。
【比較あり】一時的低下っぽい?それとも要注意?
| 見方 | 一時的低下の可能性 | 注意が必要 |
|---|---|---|
| 前回比較 | 次回で戻る/改善 | 下がり続ける |
| 尿検査 | 異常なし | たんぱく等が新たに出現 |
| 体感 | 普段どおり | むくみ・息切れが増える |
数ヶ月続く低下が意味すること
egfrの低下が3か月以上続く場合は、「一時的」よりも慢性的な変化を考える段階に入ります。 多くのガイドラインでも、CKDの判断に“3か月以上”という期間が使われます。
意味する可能性
- 腎臓のフィルター機能が弱っている状態が固定化
- 血圧・血糖・生活習慣の影響が積み重なっている
- 薬の量や種類の見直しが必要になることがある
この段階で意識したい行動
- 検査間隔を短くして推移を見る
- 尿検査(アルブミン)をセットで確認
- 必要に応じて腎臓内科で相談
要注意ポイント
数ヶ月続く低下は「すぐ透析」ではありませんが、放置していいサインでもありません。 早めに生活・薬・フォロー体制を整えることで、進行をゆっくりにできる可能性があります。
補足: 「どれくらいで悪化するか」は個人差が大きく、正確な予測はできません。 そのため本記事では、期間(続くか)×他の異常(尿・症状)という現実的な判断軸を採用しています。
egfrが低い人が受診を考えたほうがいい目安
egfrが低いと言われたとき、いちばん困るのが「病院って、いつ行けばいいの?」問題。 ここは、“放置しないための目安”を先に持っておくと、ムダにビビらず、でも手遅れも避けやすいです。
ポイントは、①数値のレベルだけじゃなく、②続いているか(3か月以上)と、③尿の異常や症状があるかのセットで判断することです。
受診を考える“3つの軸”
- 続くか:egfrが低い状態が3か月以上続く(または下がり続ける)
- 尿:尿たんぱく(アルブミン)などの異常がある(数値だけより重要なことがある)
- 体調:むくみ・息切れ・食欲低下など、生活に支障が増えてきた
かかりつけ医に相談するタイミング
まず“かかりつけ”でOKになりやすいケース
- 健診でegfrが低いと言われたが、今回が初めて
- 脱水・発熱・下痢など一時的な体調要因が思い当たる
- 尿検査に大きな異常がなく、体調も大きく崩れていない
こういうときは、まず内科で再検(血液+尿)して「続くかどうか」を見るのが現実的です。
相談の“きっかけ”になる目安
- egfrが60未満で、次の検査でも同じ方向だった
- 尿たんぱく(アルブミン)などが出た/増えた
- 血圧や血糖のコントロールが難しい(腎臓の悪化要因になりやすい)
※CKDは「egfr<60が3か月以上」または「egfrが60以上でも尿アルブミン高値など腎障害の証拠が3か月以上」で考えます。
【比較あり】まず内科?最初から腎臓内科?の考え方
| 状況 | かかりつけ医でまずやる | 腎臓内科も検討 |
|---|---|---|
| 初回の指摘 | 再検で“続くか”確認 | 初回でも尿異常が強いなら |
| 期間 | 短期のブレの可能性 | 3か月以上続く/下がり続ける |
| 数値 | 60前後で安定・尿異常なし | 45未満など低め/進行が速い |
※「腎臓内科に行く=重病確定」ではなく、早めに“進み方”を評価してもらうのが目的です。
腎臓内科を検討する考え方
腎臓内科の受診目安は、国や団体で少し表現が違いますが、よく出てくる大きな軸は次の2つです。 ①egfrがかなり低い/②尿アルブミン(尿たんぱく)がかなり多い。
世界的に“紹介の目安”としてよく見る例
- egfr<30(かなり低い)で専門医紹介を推奨する資料が多い
- 尿アルブミンが非常に多い(例:uACR >300 mg/g など)も紹介の目安として扱われる
- KDIGO 2024では、eGFR/尿に加えて腎不全リスク(KFRE)で紹介を考える話も出ています
日本の一般向け情報でよく見る“実務の目安”例
- egfrが45未満で紹介推奨、と説明されるケースがある
- egfrが45以上でも、蛋白尿の程度・血尿・年齢・低下スピードで紹介が推奨される場合がある
※地域・医療機関・ガイドの採用基準で差があるので、最終的にはかかりつけ医に「腎臓内科も必要?」と聞くのが確実です。
知っておかないと危険!“早めの相談”を強く勧めたいサイン
- egfrが短期間でガクッと下がった(数ヶ月で大きく低下など)
- 尿たんぱく(アルブミン)が強く出る/血尿が続く
- むくみ・息切れ・吐き気・食欲低下など、生活に支障が増える
ここに当てはまるなら、様子見より「相談して安全確認」が基本です。
補足: 「egfrがいくつなら絶対に内科/絶対に腎臓内科」という一本線の答えはありません。 ただ、CKDの判断に“3か月以上続く”が使われること、そして紹介の目安としてegfr<30や尿アルブミン高値が広く使われることは複数の資料で確認できます。
egfrが低いときに日常生活で見直したい基本ポイント
egfrが低いと言われると、「生活を全部変えないとダメ?」と身構えてしまいがちです。 でも実際は、ちょっとした見直しを積み重ねることが、いちばん続きやすく、結果につながりやすいです。
ここでは、今日から意識できる基本ポイントを、「やりすぎない」前提で整理します。
egfrが低いときの生活改善は「攻めない」
- 急に完璧を目指さない(続かない)
- 数値を「上げる」より下げにくくする発想
- 不安になったら医師に確認してから調整
水分のとり方で意識したいこと
基本の考え方
- 脱水はegfrを一時的に下げやすい
- 一気飲みよりこまめに分けて飲む
- 「のどが渇く前」を意識
egfrが低い人でも、自己判断で水分を極端に減らすのは基本的におすすめされません。
注意したいケース
- むくみ・息切れが強いとき
- 心臓の病気があり水分制限を指示されている
- 夜間頻尿がつらい場合
この場合は、「増やす・減らす」を医師と相談しながら決めるのが安全です。
補足: 「egfrが低い人は水をたくさん飲めばいい/控えたほうがいい」といった一律の正解はありません。 腎臓・心臓・年齢・体格で適量は変わるため、体調と数値の両方を見ながら調整します。
食事・薬との付き合い方
egfrが低いと聞くと、「食事制限を厳しくしないと」と思いがちですが、 段階や状態によって必要な制限は大きく違います。
食事で意識したい“基本ライン”
- 塩分をとりすぎない(血圧対策)
- 極端な高たんぱく食を避ける
- 加工食品・外食は頻度を意識
「全部ダメ」ではなく、量と頻度を整えるイメージです。
薬との付き合いで大切なこと
- 痛み止め(NSAIDs)を連用しない
- 市販薬・サプリも自己判断で増やさない
- 「腎臓の数値が低い」と医師・薬剤師に必ず伝える
egfrが低いと、薬が体に残りやすくなるケースがあります。
【比較あり】やりがちNG vs おすすめ行動
| 場面 | やりがち | 現実的な対応 |
|---|---|---|
| 水分 | 怖くて極端に減らす | 体調を見ながらこまめに |
| 食事 | 急に厳格な制限 | 塩分・頻度から調整 |
| 薬 | 市販薬を自己判断で常用 | 主治医・薬剤師に相談 |
要注意ポイント
生活改善はとても大切ですが、自己流で極端にやりすぎると逆効果になることもあります。 不安なときは「このくらいでいい?」と医師に確認するのが、いちばん安全です。
生活を見直す前に、 eGFRとクレアチニンの関係(体格差・一時的な変動) を知っておくと、「やりすぎ」や「勘違い」を減らせます。
まとめ|egfrが低い状態を正しく知って不安を減らす考え方
egfrが低いと言われると、「この先どうなるんだろう…」と不安が一気に大きくなりますよね。 でも実は、不安の多くは“数値の見方を知らないこと”から生まれやすいです。
ここまでの内容を、シンプルな考え方にギュッとまとめます。
egfrが低いときの基本整理
- egfrは1回の数値だけで判断しない(前回・前年との比較が大事)
- 60を境目に考えるが、「60未満=即危険」ではない
- ポイントは続いているか(3か月以上)と尿の異常や症状があるか
- 年齢・体格・体調で数値はブレることがある
【比較あり】不安が増える考え方・減らせる考え方
| 不安が増えやすい | 不安を減らせる |
|---|---|
| 数字を1回だけ見て決めつける | 前回・前年と並べて「流れ」で見る |
| ネットの体験談だけで最悪を想像 | 医師に「今はどの段階?」と確認 |
| 生活を一気に厳しくする | 無理のない範囲で「下げにくくする」 |
今日から意識したい現実的な行動
- 健診結果は保管して並べて見る
- 水分・食事・薬は極端にやらない
- 「これって様子見?」と早めに相談する
- egfrの目標は上げることより“下げにくくする”
最後にひとこと
egfrが低い=すぐに怖い未来が決まる、というわけではありません。 正しく知って、早めに気づいて、必要なときに相談する。 それだけで、不安はかなり小さくできます。
数値は「敵」ではなく、体からのお知らせ。うまく付き合っていきましょう。
参考・根拠情報について
本記事は、腎臓に関する以下の公式・公的情報をもとに、 一般の方にも理解しやすい形に整理しています。
- KDIGO(Kidney Disease: Improving Global Outcomes)慢性腎臓病ガイドライン
- 米国国立糖尿病・消化器・腎疾患研究所(NIDDK)
- National Kidney Foundation(米国腎臓財団)
- 日本腎臓学会・厚生労働省 e-ヘルスネット
※治療や診断の最終判断は、必ず医師の指示に従ってください。


コメント