【初心者OK】メディアリテラシーとは?
簡単に意味や身近な例を整理してみた
「メディアリテラシーとは何?」
「簡単にいうと、どんな力なの?」
と疑問に感じていませんか。
SNSやニュース、動画、広告など、私たちは毎日のようにたくさんの情報に触れています。
しかし、その中には正確な情報だけでなく、古い情報や個人の意見、誤解を招きやすい内容などが混ざっていることもあります。
「何を信じればいいのかわからない」
「自分も間違った情報を広めてしまわないか心配」
と感じる人もいるでしょう。
そこでこの記事では、メディアリテラシーとは何かを簡単に理解できるよう、基本的な意味や3つの要素、情報リテラシーとの違い、身近な例、必要な理由までやさしく整理します。
毎日の情報と上手に付き合うためのポイントを一緒に見ていきましょう。
- メディアリテラシーの意味
- 3つの要素を簡単に整理
- 情報リテラシーとの違い
- 身近な例と役立つ場面
- 身につける方法も紹介
メディアリテラシーとは?簡単に意味や基本を整理

メディアリテラシーという言葉を聞いたことはあっても、「具体的にどんな力なの?」と聞かれると、少し説明しにくいかもしれません。
まずは、メディアリテラシーとは何かを簡単に理解するために、言葉の意味や基本的な考え方から整理していきましょう。情報リテラシーとの違いや、なぜ必要とされているのかについてもわかりやすく紹介します。
メディアリテラシーとは簡単に言うと何ですか?
メディアリテラシーとは簡単にいうと、「メディアから受け取った情報を自分で読み解き、考えて判断し、適切に活用・発信する力」です。
ここでいう「メディア」はテレビや新聞だけではありません。現在では、ニュースサイト、検索サイト、SNS、動画共有サービスなど、私たちに情報を伝えるさまざまなものが関係します。
たとえばSNSで「○○を食べれば必ず健康になる」という投稿を見かけたとします。メディアリテラシーがあれば、すぐに信じたり拡散したりするのではなく、発信者は誰なのか、根拠は示されているのか、ほかの信頼できる情報ではどう説明されているのかを確認しようとします。
つまり、「情報をたくさん知っていること」そのものよりも、情報とどう付き合うかがメディアリテラシーでは重要なのです。
「見た → 信じる」ではなく、「見た → 確かめる → 考える → 判断する」という一手間を入れる力だと考えると、メディアリテラシーとは何かを簡単に理解できます。
メディアから得た情報を読み解いて判断する力
メディアから伝えられる情報は、いつでも完全に同じ形で示されるとは限りません。同じ出来事でも、どの部分を取り上げるか、どんな見出しを付けるか、どの写真や映像を使うかによって、受ける印象が変わることがあります。
そのため、メディアリテラシーでは「書いてあるから正しい」「テレビで言っていたから正しい」と決めつけず、情報を少し離れたところから見ることが大切になります。
| 確認したいこと | 簡単な考え方 |
|---|---|
| 誰が発信した? | 公的機関・報道機関・企業・個人など発信元を見る |
| 根拠はある? | 元データや調査、一次情報が示されているか確認する |
| いつの情報? | 古い情報が現在の話として広がっていないかを見る |
| ほかではどう伝えている? | 一つだけでなく複数の情報を比べてみる |
文部科学省が2026年2月に公表した中央教育審議会の検討資料でも、メディアリテラシーについて、情報メディアの特性や社会的・文化的な背景を踏まえながら、情報を吟味して批判的に評価し、発信や社会参加につなげる考え方が示されています。なお、これは学習指導要領改訂に向けた検討資料であり、確定した最終定義ではありません。
ポイント:メディアリテラシーは「何でも疑う力」ではありません。大切なのは、最初から「本当」「うそ」と決めつけるのではなく、根拠を確認しながら判断することです。
情報を受け取るだけでなく発信するときにも必要
メディアリテラシーというと「ニュースを正しく読む力」をイメージしがちですが、実際には自分が情報を発信する側になったときにも必要です。
今はSNSや動画サービスなどを使えば、誰でも簡単に情報を発信できます。友人への投稿であっても、多くの人に共有される可能性があります。そのため、「この情報は確かなのか」「誰かを傷つけないか」「誤解を招く伝え方になっていないか」と考えることも大切です。
- 発信元を確認する
- 根拠や元データを見る
- ほかの情報と比べる
- 内容が正しいか確認する
- 誤解を招かないか考える
- 相手や社会への影響を考える
UNESCOも、メディア・情報リテラシーについて、情報へアクセスするだけでなく、分析・評価し、情報やメディアのコンテンツを作る力まで含むものとして整理しています。つまり、メディアリテラシーとは簡単にいえば、情報の「受け手」だけでなく「発信者」として上手に付き合うための力でもあるのです。
メディアリテラシーは、情報を見る → 読み解く → 確かめる → 判断する → 必要に応じて適切に発信するための力です。ニュースやSNSが身近な現在では、特別な人だけではなく、私たち一人ひとりに関係する力といえるでしょう。
「リテラシー」を日本語に訳すと?
「リテラシー(literacy)」を日本語にすると、もともとは「読み書きする能力」という意味になります。ただし、現在の日本語では意味が広がっており、「ある分野について理解し、適切に使いこなす力」という意味でもよく使われています。
もともとの意味:文字を読んだり書いたりする能力
現在の広い意味:知識や情報を理解し、判断・活用する能力
もともとは読み書きする能力を表す言葉
英語の「literacy」は、基本的に読み書きする能力を表す言葉です。そのため、日本語では「識字能力」や「読み書き能力」などと訳されます。
たとえば、文字を読んで内容を理解したり、自分の考えを文字で表したりするための基礎的な能力が、もともとのリテラシーのイメージです。
覚えておきたいポイント:
「リテラシー=知識」という意味だけではありません。もともと「読み書きができること」から発展した言葉だと知っておくと、さまざまな「○○リテラシー」の意味も理解しやすくなります。
現在は理解して活用する力という意味でも使われる
現在では「リテラシー」という言葉が、読み書き以外の分野にも広く使われています。たとえば、情報リテラシー、金融リテラシー、AIリテラシー、メディアリテラシーなどです。
この場合は単に「その分野について知っている」というより、必要なことを理解し、考えたり判断したりしながら活用できる力という意味で捉えるとわかりやすいでしょう。
| 言葉 | 簡単なイメージ |
|---|---|
| 情報リテラシー | 必要な情報を探し、判断して活用する力 |
| 金融リテラシー | お金に関する知識を理解し、適切な判断につなげる力 |
| メディアリテラシー | メディアについて理解し、情報と適切に付き合う力 |
つまり、「リテラシー」を日本語で一つの言葉に置き換えるのは難しく、使われる場面によって「読み書き能力」「理解する力」「使いこなす力」などと考えるのが自然です。
「そもそもリテラシーって何?」という方は、リテラシーとは?わかりやすく意味や種類を解説もあわせて確認してみてください。情報・ネット・金融・AIなど、さまざまなリテラシーの意味をまとめています。
メディア・リテラシーの3つの要素は?
メディア・リテラシーについて調べると、「3つの要素」という表現を見かけることがあります。ただし、すべての機関で共通する一つの「公式な3要素」が決められているわけではありません。定義や目的によって、要素の分け方や表現は異なります。
そこで初心者向けに考えるなら、メディアと情報に関わる一連の流れを「選ぶ・読み解く・活用する」という3つの視点に分けると理解しやすくなります。
情報に触れて必要なものを選ぶ
1つ目は、たくさんの情報の中から自分に必要な情報を探して選ぶことです。
たとえば「明日の天気を知りたい」ときでも、SNSの投稿、ニュース、天気予報サイトなど複数の情報源があります。そこで、目的に合った情報源を選び、必要な情報にたどり着くことが最初の段階になります。
大切なのは、目についた情報を何となく選ぶのではなく、「何を知りたいのか」に合わせて情報源を選ぶことです。
内容や発信元を読み解いて判断する
2つ目は、見つけた情報の内容や背景を読み解くことです。ここでは「何が書かれているか」だけでなく、「誰が伝えているのか」「どのような立場から発信しているのか」といった点も判断材料になります。
発信者は誰? / 元の情報はどこ? / 事実と意見が混ざっていない? / 一部分だけ切り取られていない?
「有名な人が言っているから」「多く拡散されているから」だけで正しさを決めるのではなく、情報そのものを見て考える姿勢がポイントです。
情報を適切に活用・発信する
3つ目は、読み解いた情報を目的に合わせて使ったり、自分から伝えたりすることです。
たとえば調べた内容を学校の発表に使う、家族に役立つ情報を教える、自分の考えをSNSで発信するといった場面があります。このときは、正確さだけでなく、著作権やプライバシー、相手への伝わり方などにも気を配る必要があります。
3つをつなげて考えるのがポイント:
メディア・リテラシーは「情報を見抜く力」だけではありません。必要な情報を選ぶ → 内容を読み解く → 適切に活用するという流れ全体で考えると、簡単にイメージしやすくなります。
メディアリテラシーと情報リテラシーの違いは?
メディアリテラシーと情報リテラシーはよく似た言葉ですが、注目するポイントに少し違いがあります。
簡単に整理すると、メディアリテラシーは「メディアを通して情報がどのように伝えられているか」にも目を向ける考え方です。一方、情報リテラシーは、必要な情報を探し、評価し、目的に合わせて活用する力を広く捉えると理解しやすいでしょう。
ただし、2つを完全に別々の能力として切り分けられるわけではありません。実際の生活では、情報を探す・メディアを読み解く・内容を評価する・活用するといった行動が重なり合っています。
メディアリテラシーは情報の伝わり方にも注目する
メディアリテラシーでは、情報の内容だけでなく、「どのメディアから、どのような形で伝えられているのか」にも注目します。
たとえば同じ出来事でも、テレビでは映像、新聞では文章や写真、SNSでは短い投稿や動画など、伝え方が異なります。使われる写真や見出し、取り上げる部分などによって、受け手が感じる印象が変わることもあります。
ここがポイント:
「何が伝えられたか」だけでなく、「どのように伝えられたか」まで考えるのが、メディアリテラシーを理解する大切なポイントです。
情報リテラシーは情報を探して活用する力を広く指す
情報リテラシーでは、目的に合った情報を見つけ、その内容を評価し、必要な形で活用する力に重点が置かれます。
たとえば学校でレポートを書くときに、検索して資料を集め、必要な情報を選び、内容を確かめてまとめるといった一連の行動が身近な例です。
簡単に覚えるなら:
メディアリテラシーは「メディアと情報を読み解く視点」、情報リテラシーは「必要な情報を見つけて評価・活用する視点」と整理すると、違いをつかみやすくなります。ただし両者には重なる部分が多く、使われる場面によって範囲や定義が異なることにも注意しましょう。
メディアリテラシーはなぜ必要なの?
メディアリテラシーが必要とされる大きな理由は、私たちが毎日のように大量の情報に触れる環境で生活しているからです。
テレビや新聞だけでなく、SNS、ニュースサイト、動画などからも次々と情報が届きます。その中には役立つ情報がある一方で、内容が不正確なもの、古い情報、個人の意見、広告なども混ざっています。
そのため、「たくさん情報を知ること」だけではなく、自分に入ってきた情報とどう向き合うかが大切になっています。
情報が多い時代だからこそ、「目に入った情報」と「自分が判断に使える情報」は同じとは限らないと考えることが大切です。
SNSやネットではさまざまな情報が流れている
SNSやネットでは、報道機関や公的機関だけでなく、企業や専門家、一般の利用者など、さまざまな人が情報を発信しています。
さらにSNSでは、短い文章や画像、動画などが簡単に共有されます。元の投稿から一部分だけが切り取られたり、詳しい背景が省かれた状態で広がったりすることもあります。
さまざまな立場や考え方に触れやすく、知りたいことを素早く探せます。
正確な情報だけでなく、誤解を招く内容や根拠のはっきりしない情報にも触れる可能性があります。
だからこそ、SNSやネットを避けるのではなく、それぞれの特徴を知ったうえで利用することが大切です。
情報をそのまま信じず自分で考えるため
メディアリテラシーが必要なのは、何でも疑うためではありません。大切なのは、情報を見た瞬間に「正しい」「間違っている」と決めるのではなく、いったん立ち止まって自分で考えることです。
特に「驚いた」「怖い」「すぐ誰かに教えたい」と感じる情報ほど、そのまま受け入れたり共有したりする前に確認する習慣が役立ちます。
「本当にそうなのかな?」と感じたら、元の情報まで見る・別の情報も確認する・事実なのか意見なのかを考えるといった行動につなげることが大切です。
つまりメディアリテラシーは、情報を遠ざけるためのものではなく、さまざまな情報を利用しながら、自分自身で納得できる判断をするための力と考えるとわかりやすいでしょう。
メディアリテラシーとは?簡単に身近な例から理解

メディアリテラシーは難しそうに感じますが、実はSNSを見る、ニュースを読む、広告を見るといった毎日の生活と深く関係しています。
ここからは、メディアリテラシーとはどのような力なのかを簡単にイメージできるよう、身近な例を見ながら確認していきましょう。あわせて、役立つ場面や不足すると困ること、身につけ方についても紹介します。
メディアリテラシーの身近な例は?
メディアリテラシーの身近な例としてわかりやすいのが、ネット上で見つけた情報をすぐに信じるのではなく、少し確認してから判断することです。
特別な知識や道具がなくても、「誰が発信した?」「ほかではどう伝えられている?」などを意識するだけで、日常生活の中で実践できます。
SNSで見た投稿の発信元を確かめる
たとえばSNSで「○○が無料になった」「この制度が変わった」といった投稿を見つけても、投稿だけを見て事実だと判断しないことが大切です。
アカウント名だけでなく、プロフィールや元になった情報までたどり、公的機関や企業などの公式発表がある場合はそちらも確認します。知り合いから送られてきた情報でも、元の発信者が誰なのかわからなければ確認してみましょう。
簡単なコツ:「誰がシェアしたか」ではなく、「最初に誰が発表した情報なのか」まで見るのがポイントです。
ニュースを複数の媒体で見比べる
気になるニュースがあったときは、一つの記事だけで終わらせず、別の報道機関や元となった発表も見てみる方法があります。
同じ出来事を扱っていても、記事によって見出しや取り上げる部分、説明の詳しさが違うことがあります。複数の記事を見ることで、一つの記事だけではわからなかった背景や別の視点に気づきやすくなります。
「違う記事=どちらかが間違い」とは限りません。どこが共通していて、どこに違いがあるのかを見ることも、ニュースを読み解く練習になります。
広告と一般的な情報を区別して見る
ネットを見ていると、記事やSNS投稿のように見える広告に出会うことがあります。そんなときは、「これは情報提供なのか、それとも商品やサービスを紹介する広告なのか」を意識してみましょう。
広告であること自体が問題なのではありません。商品を販売する目的があることを理解したうえで、紹介されているメリットだけでなく、条件や注意事項なども確認して判断することが大切です。
写真や動画だけで判断しない
写真や動画は文章より直感的に伝わるため、「実際に見たのだから間違いない」と感じてしまうことがあります。しかし、映っている範囲だけでは前後の状況がわからない場合もあります。
別の時期や場所で撮影された映像が、違う出来事と結び付けられて紹介される可能性もあります。そのため、画像や動画だけで結論を出さず、撮影された日時や場所、元の投稿、前後の説明まで確認できると安心です。
SNS・ニュース・広告・写真などを見たときに、すべてを細かく調査する必要はありません。大切な判断に関わる情報や「本当かな?」と感じた情報を一度確認することから始めれば、日常生活の中でも実践しやすいでしょう。
メディアリテラシーは何に役立つ?
メディアリテラシーは、ニュースの内容を理解するときだけでなく、買い物、健康、防災、仕事、学校、SNSなど、さまざまな場面で役立ちます。
大きなポイントは、情報を受け取ったあとに「どうするか」を自分で考えやすくなることです。情報そのものを増やすというより、情報を判断や行動につなげるときの助けになる力と考えるとわかりやすいでしょう。
正しいか判断してから行動しやすくなる
ネットには、生活に直接関係する情報もたくさんあります。たとえば「災害で電車が止まった」「商品が回収された」「あるサービスの料金が変更された」といった情報を見て、行動を決めることもあるでしょう。
メディアリテラシーを意識すると、見かけた情報だけで急いで動くのではなく、「行動する前に確認したほうがよい情報か」を考えやすくなります。
たとえば:電車の運休情報なら鉄道会社、制度変更なら担当する行政機関というように、判断に直接関係する情報ほど元の発表を確認する習慣が役立ちます。
情報に振り回されにくくなる
SNSや動画では、「大変なことになる」「今すぐやるべき」といった強い表現を目にすることがあります。驚く情報ほど気になりますが、目立つ情報と重要な情報が必ず同じとは限りません。
そんなとき、すぐに結論を出さず、自分に関係する話なのか、どの範囲に当てはまるのか、詳しい条件は何かを整理できれば、情報との距離を取りやすくなります。
ポイント:メディアリテラシーは「情報を無視する力」ではありません。必要な情報は取り入れながら、目立つ表現や周囲の反応だけに流されず判断するために役立ちます。
自分が情報を発信するときにも役立つ
私たちは情報の受け手であると同時に、SNSやメッセージなどを通じて簡単に発信者にもなります。
たとえば、役立ちそうな投稿を家族や友人に共有するときでも、「古い情報ではないか」「元の内容と意味が変わっていないか」と確認してから伝えることで、不確かな情報を広げる可能性を減らせます。
また、写真や動画を投稿するときには、他人の顔や個人情報が写っていないか、誰かの文章や画像を無断で使っていないかなどを考えることも大切です。
情報を「受け取って終わり」にせず、自分の判断・行動・発信まで考えることがポイントです。ネットだけの特別な能力ではなく、毎日の生活でより納得して行動するためにも役立つ力といえるでしょう。
メディアリテラシーがないと何が困る?
メディアリテラシーが十分でないと、ネットやSNSで見つけた情報を「本当かどうか」「どんな目的で発信されているか」まで考えずに受け取ってしまうことがあります。
もちろん、メディアリテラシーが高ければ必ず間違いを防げるわけではありません。大切なのは、情報に触れたときに確認する選択肢を持てることです。特に、お金や健康、安全などに関係する情報では、判断を急がないことが重要になります。
① 信じる → 間違った判断につながる
② 広める → 別の人にも不確かな情報が伝わる
③ 影響される → 広告や一面的な情報だけで判断してしまう
誤った情報を信じてしまうことがある
ネット上には、正確な情報だけでなく、勘違いによる投稿、古くなった情報、根拠が確認できない話などもあります。
たとえば数年前の制度や料金について書かれたページを現在の情報だと思い込み、その内容をもとに手続きや買い物をしてしまうケースが考えられます。
注意したいポイント:内容だけでなく、「いつの情報なのか」を見ることも大切です。制度・料金・ルールなどは変更されることがあります。
不確かな情報を広めてしまうことがある
自分が信じただけなら影響は自分の中にとどまることがありますが、SNSなどで共有すると、不確かな情報を別の人へ届けてしまう可能性があります。
特に「みんなにも教えたい」と思う内容ほど、共有する前に一度確認しておくことが大切です。悪気がなくても、元の情報が間違っていれば、その先でさらに広がってしまうことがあります。
共有ボタンを押す前に:
「元の情報を確認した?」「古い投稿ではない?」「見出しだけで判断していない?」と考えるだけでも、不確かな情報の拡散を避けやすくなります。
広告や偏った情報の影響を受けやすくなる
私たちが目にする情報は、必ずしも中立的なものばかりではありません。商品を買ってもらうための広告や、特定の考え方・立場から発信された情報もあります。
ここで大切なのは、「広告だから信用できない」「意見だから間違い」と決めつけないことです。誰が何の目的で伝えているのかを理解したうえで、必要に応じて別の情報も確認します。
メディアリテラシーは、完全に「ある人」「ない人」に分かれるものではありません。情報の種類や場面によって、誰でも判断を間違える可能性があります。だからこそ、日頃から確認する習慣を少しずつ身につけることが大切です。
メディアリテラシー教育では何を学ぶ?
メディアリテラシー教育では、単にパソコンやスマホの操作方法を覚えるだけではなく、情報を確かめて判断し、安全に活用・発信するための考え方を学びます。
学校教育では「メディアリテラシー」という一つの教科だけで扱われるわけではありません。文部科学省は「情報活用能力」を学習の基盤となる力として位置づけ、その重要な要素として情報モラルも示しています。情報発信による他者への影響や、自他の権利、責任などを考えることも含まれます。
情報の出どころを確認する
メディアリテラシー教育で大切なのが、ネットで見つけた情報について「どこから出てきた情報なのか」を確認する力です。
文部科学省の小学生向け実践例でも、ネット検索をするときに、信頼できる人やメディアが発信したものか、ほかでも同じ内容が伝えられているかなどを確認する学習が紹介されています。
授業だけの話ではありません:調べものをしたときに、検索結果の最初のページだけで決めず、元になった資料や公式情報へたどることも実践の一つです。
事実と意見を分けて考える
情報を見るときには、書かれている内容をすべて同じように受け取るのではなく、確認できる事実なのか、その人の考えや感想なのかを意識して読むことも大切です。
さらに「自分が信じたい内容だから正しい」と決めるのではなく、理由や根拠を見ながら考えます。文部科学省の実践例でも、ネット上の情報の信頼性を考え、自分自身で適切に判断する力を育てる学習が紹介されています。
簡単な見分け方:
「○○が発表された」は確認できる事実になり得ますが、「○○はすばらしい」は発信者の評価や意見です。まず分けて読むだけでも情報を整理しやすくなります。
情報発信のルールや責任を理解する
メディアリテラシー教育では、情報を読む側だけでなく、自分が発信する側になったときの責任についても学びます。
文部科学省が紹介する小学校高学年の実践例では、情報発信には責任が伴うことを考え、他人の名前やネット上の写真などを扱う際の注意点を学ぶ授業が行われています。著作権やプライバシーなど、自分と他人の権利を意識することも重要です。
ネットやSNSを「危ないから使わない」で終わらせるのではなく、情報を確かめ、自分で考え、責任を持って使えるようになることが大切です。メディアリテラシー教育は、日常の中で情報とうまく付き合う力を育てる学びと考えるとわかりやすいでしょう。
メディアリテラシーを身につけるには?
メディアリテラシーを身につけるために、難しい勉強から始める必要はありません。普段SNSやニュースを見るときに、すぐに信じる・すぐに共有する・すぐに行動する前に、少し考える習慣をつけることが第一歩です。
すべての情報を毎回詳しく調べるのは現実的ではないため、特に生活への影響が大きい情報や、少し怪しいと感じた情報を重点的に確認すると実践しやすくなります。
一つの情報だけで決めつけない
一つの記事や投稿だけを見て判断すると、その情報で紹介されていない部分を見落とすことがあります。大切な内容なら、別の情報源ではどのように説明されているかも確認してみましょう。
ただし、「多くのサイトに同じことが書いてある=正しい」とは限りません。複数の記事が同じ一つの情報をもとにしている場合もあるため、可能であれば元になった発表や資料まで確認すると、より判断しやすくなります。
誰が発信した情報なのか確認する
情報を見るときは内容だけでなく、発信者の立場や情報源にも目を向けます。
たとえば行政制度なら担当する公的機関、商品の仕様ならメーカーなど、内容によって確認先は変わります。個人の体験談も参考になることはありますが、一人の経験がすべての人に当てはまるとは限らないことを意識しておきましょう。
迷ったら:「この情報について、いちばん詳しい一次情報を出せるのは誰だろう?」と考えると、確認先を探しやすくなります。
情報がいつ発信されたのか確認する
内容が正しくても、古くなっているため現在は使えない情報があります。料金、制度、営業時間、サービス内容、商品の仕様などは特に注意が必要です。
記事の公開日だけでなく、更新日や「○年○月時点」といった表記も確認しましょう。古いニュースや写真が現在の出来事のように再び広がる場合もあるため、「いつの話なのか」を見る習慣が役立ちます。
感情を動かされたときほど一度確認する
「怖い」「腹が立つ」「すごい」「今すぐ誰かに教えたい」と感じる情報ほど、その勢いで反応したくなることがあります。
そんなときこそ、すぐに共有したり行動したりせず、いったん画面から離れてから内容を確認するのも一つの方法です。見出しだけを読んだ場合は本文まで確認し、元の情報があればそちらにも目を通します。
メディアリテラシーは、一度覚えれば終わりというものではありません。比べる・発信者を見る・日付を見る・急いで反応しないという小さな習慣を繰り返すことで、情報を落ち着いて扱いやすくなるでしょう。
メディアリテラシーとは?簡単に理解するためのまとめ
ここまで見てきた内容をまとめると、メディアリテラシーとは簡単に「メディアから得た情報を自分で読み解き、判断し、適切に活用・発信するための力」と考えるとわかりやすいでしょう。
テレビや新聞だけでなく、SNS、ニュースサイト、動画、広告など、私たちは毎日さまざまなメディアに触れています。だからこそ、情報をただ受け取るだけではなく、「誰が伝えている?」「根拠はある?」「いつの情報?」と考える習慣が大切です。
- メディアリテラシーは情報を読み解き判断する力
- 情報の内容だけでなく伝え方や発信元にも注目する
- SNS・ニュース・広告など身近な場面で役立つ
- 情報を受け取る側だけでなく発信する側にも必要
- 比べる・発信元を見る・日付を見るなど日頃の確認から始められる
メディアリテラシーを身につけるというと難しく感じますが、すべての情報を細かく調べる必要はありません。まずは、生活に大きく関わる情報や「本当かな?」と感じた情報について、一度立ち止まって確かめることから始めてみましょう。
簡単に覚えるなら:
「見たから信じる」ではなく、「見た → 確かめる → 考える → 判断する」。この意識を持つことが、メディアリテラシーを身につける第一歩です。
情報が身近にあるからこそ、情報に振り回されるのではなく、自分で考えて上手に付き合っていくことが大切です。
文部科学省|情報モラル教育ポータルサイト
情報モラルや情報活用、学校教育における取り組みを確認する際に参照。
文部科学省|本当か、確かめよう!~ネット検索編~
ネット上の情報の真偽や、信頼できる情報を確認する考え方を参照。
文部科学省|ネット上の情報の真偽を見極める
情報の信頼性を考え、自分で判断する学習について参照。
文部科学省|発信の際に気を付けることの学習及びライセンステスト
情報発信に伴う責任や、著作権・プライバシーに関する学習を参照。
UNESCO|Media and Information Literacy
メディア・情報リテラシーの基本的な考え方や国際的な取り組みを参照。


